森記念財団の都市戦略研究所が、日本国内の都市(主要138都市+東京23区)の特性を客観的に評価するための報告書「日本の都市特性評価2022」を取りまとめた。調査対象は政令指定市、都道府県庁小在地と人口17万人以上の都市。当然ながら東京23区では前年との比較は大きな変化はない。今回は特集としてキーワードと都市名を結びつけ、都市間の類似性を抽出する試みが行われているのがユニーク(2022/07/25)。
「日本の都市特性評価2022」概要
背景・目的
対象都市(国内138都市+東京23区)
評価項目 26指標グループ、86指標
データは主に2021年1月〜3月に収集
スコア算出方法
合計スコア上位7区の分野別順位
①千代田区 1467・7(前年①1440・2)↑
→「国内一のビジネス環境と充実した子育て環境を併せ持つ都市」
経済ビジネス 1位(前年1位)
研究開発 3位(3位)
文化交流 2位(2位)
生活居住 1位(1位)
環境 9位(9位)
交通 1位(1位)
②港区 1424・3(前年②1384・6)↑
→「生活・居住の評価をさらに高めた自然豊かで文化的な都市」
経済ビジネス 2位(前年2位)
研究開発 1位(1位)
文化交流 1位(1位)
生活居住 2位(3位)↑
環境 4位(4位)
交通 3位(3位)
③中央区 1266・8(前年③1261・0)↑
→「利便性の高い自然豊かな居住性の高い都市」
経済ビジネス 3位(前年3位)
研究開発 5位(5位)
文化交流 7位(7位)
生活居住 3位(2位)↓
環境 2位(2位)
交通 2位(2位)
④渋谷区 1143・4(前年④1125・4)↑
経済ビジネス 4位(前年4位)
研究開発 7位(9位)↑
文化交流 3位(3位)
生活居住 5位(5位)
環境 16位以下(16位以下)
交通 4位(4位)
⑤新宿区 1118・0(前年⑤1108・5)↑
経済ビジネス 5位(前年5位)
研究開発 4位(4位)
文化交流 4位(4位)
生活居住 6位(6位)
環境 16位以下(16位以下)
交通 5位(8位)↑
⑥文京区 1102・0(前年⑥1097・1)↑
経済ビジネス 8位(8位)
研究開発 2位(2位)
文化交流 8位(8位)
生活居住 4位(4位)
環境 11位(8位)↓
交通アクセス 9位(9位)
⑦江東区 1013・5(前年⑦990・7)↑
経済ビジネス 9位(10位)↑
研究開発 8位(8位)
文化交流 5位(6位)↑
生活居住 16位以下(16位以下)
環境 1位(1位)
交通アクセス 8位(6位)↓
特集 都市間のイメージの類似性
居住者が抱く居住地のイメージを単語・数行の文章で答えたもらうアンケートを実施。
回答者 都市特性評価2022対象161都市居住の20歳以上 各都市300人
対象全都市のキーワードデータに対して都市間イメージの類似性を描画。ここでは繋がりがあった要素と特別区を列記した。
・千代田区 中心
・港区 高級
・新宿区 汚い
・文京区 地区 教育
・台東区 下町 文化
・墨田区 下町(イメージキーワード2位に「寅さん」、5位に「こち亀」)
・江東区 下町 新しい
・品川区 商店街
・目黒区 住宅街 高級 閑静
・大田区 住宅街 高級 空港
・世田谷区 住宅街 高級 閑静 住宅地
・渋谷区 若者
・中野区 庶民
・杉並区 住宅街
・荒川区 下町
・板橋区 安い
・足立区 悪い 物価 治安 安い
・葛飾区 下町
・江戸川区 子育て 公園
※特徴抽出されず
感想・まとめ
この手のランキングは、大きく順位変動することはまれ。毎年6位までをピックアップしていたが、江東区が7位にランクインしたので、今回は加えた。
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都市イメージはなかなかユニークな試みだが、キーワードに容赦がない。
2022年報告書はなかなかユニーク。