岐阜市は2011年3月以降、BRTの運行を開始していて、すでに連節車両やPTPS(公共交通優先信号システム)の導入を終えている。東京BRTとかなりかぶる部分があるので2017年の岐阜市資料で導入効果をみておく(2019/05/11)。
(岐阜市)
「岐阜市型」概要
BRTの特徴を最大限に生かした「岐阜市型」BRT。
・鉄軌道と比較して投資が少なくて済む
・施設の段階整備が可能
・需要や都市構造の変化に応じたルート設定が可能
・バスレーンのカラー化、連節バス導入による視認性確保
・輸送力はLRTに匹敵
・定時性はバスレーン、PTPSの導入により確保
導入イメージ
(岐阜市)
・郊外部の高齢化と人口減少対策。幹線と支線を分離することで必要なサービス水準を維持する狙い。
導入路線
(岐阜市)
・3ルートで運行。
運行本数(2019年4月現在)
上り 15本 始発0657 終発1830
下り 14本 始発0736 終発1910
・市内ループ線(土休日のみ)
4本 1055、1155、1355、1455(所要時間40分)
・下岩崎線(平日のみ)
上り 11本 始発0636 終発1850
下り 11本 始発0713 終発1934
BRT導入効果(連節バス以外のバスも含む)
①バス待ち時間の短縮(JR岐阜駅、平日朝ラッシュ時)
・岐阜大学、病院線(2011年3月〜)
累計300人輸送に要した時間 22分(導入前35分)
②公共交通利用への転換と運行効率化
・岐阜大学、病院線(2011年3月〜)
日利用者数 30%増加(平日)、25%増加(全日)
運行本数 141本(導入前160本)=12%減少
③観光振興
・市内ループ線(2012年8月〜)
(岐阜市)
観光に来た人が連節バスに乗った人の6割が連節バス乗車が目的だった
④BRTトランジットモール交通社会実験
(岐阜市)
・商店街活性化のための社会実験を実施(2026年11月)
→歩行者交通量が4倍(10万人増加)。
⑤そのほか
・バス優先レーン導入とPTPSの導入効果
説明のない「変動係数」は合わせて3%ポイント減少。
説明がないのでよくわからない。
感想・まとめ
導入に至る発想は大きく異なるが、東京BRTとかなりの部分がかぶるし、FC車だといって輸送力が変わるわけではないので、岐阜市型BRTは先行事例といえそう。
岐阜市型を見ると、東京の特徴は全ドアからの乗降実現や、一部自動運転技術(転倒防止のスムーズな加減速、停留所への正着制御によるバリアフリー化)が導入されることか。