JR東日本が鉄道の自動運転に向けたロードマップを発表した。合わせて2025年以降の開始を目指す「ATO導入・ワンマン運転」準備区間を発表した(2021/12/08)。
※ワンマン運転 運転士1人で運転し、車掌が乗り込まない方式の運転方法
- 「需要、ニーズに応じた柔軟な運行」「ドライバレス運転」
- ATACS(無線式列車制御システム)
- ATO(自動列車運転装置)の高性能化
- ワンマン運転に向けた準備
- スケジュール
- 課題(NHK)
- 感想・まとめ
- 参考
「需要、ニーズに応じた柔軟な運行」「ドライバレス運転」
人口減少、働き方の変化、ネット社会の進展、自動運転技術の実用化という背景
→鉄道による移動ニーズの減少、人材の確保が困難、固定費により利益圧迫、新型コロナ流行による影響加速
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オンデマンドな輸送サービス提供と、サステイナブルな鉄道運営を目指す中で、さらなる運行管理、列車制御の融合や高機能化が求められるようになってきた。つなぐものが「需要、ニーズに応じた柔軟な運行」と「ドライバレス運転」ということになる。
参考:ワンマン運転の拡大(NHK)
・JR東日本は41路線で1両から5両編成までのワンマン運転を実施中。
・人口減少を背景に将来的な人手不足が懸念されるため、首都圏でもワンマン運転導入を目指す
ATACS(無線式列車制御システム)
列車位置検知を軌道回路によらず、走行する列車自らが前方に在線する列車の位置を検知し、無線を使って車上、地上間で情報通信を行うことで列車を制御する新システム
導入線区 山手線、京浜東北線(大宮〜東神奈川)
ATO(自動列車運転装置)の高性能化
ATACSによりATOを高性能化。列車群制御などによりドライバレス運転(GoA3)の実現を目指す開発を進める
ワンマン運転に向けた準備
導入線区 山手線、京浜東北・根岸線、南武線、横浜線、常磐線(各駅停車)
スケジュール
2028年〜2031年ごろ ATACS導入・ATO高性能化
2025年〜2030年ごろ ATO導入・ワンマン運転(線区ごとに準備)
その後、ドライバレス運転を目指す
課題(NHK)
11両編成の山手線など長い車両編成が想定され、乗客安全をどう確保するか
感想・まとめ
JR東日本が目指すのは添乗員付き自動運転なのか。ワンマン運転は早ければ2025年にもスタートするかもしれない。乗客的にはあまり変化はなさそうだけど、鉄道事業者からすると、人手不足は簡単には解消できないので、大きな変化ということになるのかな。その先にあるドライバレス運転にどれぐらいかかるか。