ローマ字の綴り方の改訂について検討作業が進められていた。ローマ字表記でアポストロフィなんか使ったっけ?(2024/12/14)。
具体的な内容(案)
・はねる音(撥 はつ音)「ン」は、例に示すようにnと書くこととする。
〔例〕 kanpai 乾杯 anman あんまん shinbun 新聞 Ginza 銀座
・つまる音(促音)は、例に示すように最初の子音字を重ねて表すこととする。
〔例〕 zasshi 雑誌 nicchoku 日直 ippon 一本
・長音で発音される語は、例に示すように、母音字の上に符号(「¯」)を付けて表すほか、母音字 を並べてもよいこととする。また、母音字を並べて書くときには、現代仮名遣いと同様のつづり方 を用いることとする。
〔例〕
(1)符号を付けて表す場合
ア列 kāsan 母さん mā まあ〈感動詞〉
イ列 ojīsan おじいさん nībon 新盆)
エ列 nēsan 姉さん hē へえ〈感動詞〉 (tokēdai 時計台 tēen 庭園 Hēsē 平成)
オ列 Ōedo 大江戸 ōkami オオカミ Tōhoku 東北 Bōsō 房総 kōridōfu 凍り豆腐 Ōtōge 大峠
(2)母音字を並べて書く場合
ア列 kaasan 母さん maa まあ〈感動詞〉
イ列 ojiisan おじいさん niibon 新盆
ウ列 juugoya 十五夜 Kyuushuu 九州
エ列 neesan 姉さん hee へえ〈感動詞〉 tokeidai 時計台 teien 庭園 Heisei 平成
オ列 Ooedo 大江戸 ookami オオカミ Touhoku 東北 Bousou 房総 kooridoufu 凍り豆腐 Ootouge 大峠
ただし、上記(1)において、( )に入れて示したイ列又はエ列の2行目に挙げたようなものは、これまでの慣用を踏まえ、「ii」又は「ei」のように、母音字を並べて書く方法が原則であるという方向を示すこととする。
・ はねる音を表すnと次の母音字又はyとを切り離す必要がある場合など、音の切れ目を表すため には、例に示すように「’」を用いることとする。
〔例〕 Ken’ōdō 圏央道 hon’ya 本屋 oo’oji 大伯(叔)父
・外来語にのみ用いられる音等については、様々な表し方があるため、将来に向けた検討課題となるが、現時点では、参考となる考え方を示すなどの対応を検討することとする。
・固有名詞は、語頭を大文字で書くこととする。
・複数の語等によって構成される語を分けて書く場合には、例に示すように「-」を用いて書くこととする。
・ローマ字文を書くときのために、例に示すような留意点を示すこととする。
〔例〕
・書き始めの語頭は大文字で書く。
・区切り符号には、コンマ(「,」)とピリオド(「.」)を用いる。
・助詞の「~は」、「~へ」、「~を」は、それぞれ「~wa」、「~e」、「~o」と書く。
・例に示すような外国語に基づいて国際的に通用している表記その他のこれまで各分野で定着してきた表記については、現状に混乱を来したり、不要な経済的負担を生じたりすることのないよう、直ちに表記の変更を求めるものではなく、当該表記の所管部署等において、本つづり方や対外関係 等これまでの慣行を踏まえ適切に対応するものとする。
また、個人の姓名、団体名等を書き表す場合については、当事者の意思を尊重するよう配慮することとする。
〔例〕Tokyo 東京 tofu 豆腐 judo 柔道 Shimbashi 新橋 samma サンマ tempura 天ぷら Kutchan 倶知安 く っ ち ゃ ん matcha 抹茶
・ローマ字のつづり方に関しては、これまで幾つかの方法で行われてきたところであり、国語を理解する上では、表に取り上げたつづり方以外の方法にも意義や用途があるため、参考として、表に 取り上げたつづり方とこれまで行われてきたつづり方との対照を示すこととする。
※ 個々の表現や例示については、現時点におけるものであり、引き続き検討する。 また、長音符号については、社会実態を踏まえつつ、利便性や情報機器等における技術 的な実装状況に照らし、その在り方の検討を行う。その際、利用環境を踏まえた方法の変 更についての考慮が必要である
参考 ヘボン式に改訂か
ローマ字のつづり方に関して、70年ぶりに内閣告示が改訂される見通しになっているそうだ。訓令式がヘボン式を軸にしたものとなるんだそうだ。
例)「たちつてと」
訓令式「ta ti tu te to」
ヘボン式「ta chi tsu te to」
感想・まとめ
本屋のローマ字表記が「hon’ya」って。
これ、今もあるルールなのかね。