2022年度の東京圏における主要区間の混雑率が発表された。31区間の平均は2021年度の108%から123%まで回復した。注目の東西線(木場駅→門前仲町)は138%まで回復。ただ混雑対策が必要とされている180%に届いた路線はゼロの状態が続いている(2023/07/14)。
2022年の平均混雑率・輸送力・輸送人員
東京圏31の主要区間(※)の平均混雑率は2021年の108%が2022年の123%とやや上昇。コロナ前の163%には遠く及ばない状況が続いている。輸送力を落としても混雑率は微増ということか。
※コロナ禍前(2019年)との比較で輸送力が5%ほど下がっていることに注意が必要。輸送人員は30%ほど低下している。
平均混雑率 東京圏 31区間 2019年度〜2022年度
2019年 183%
2020年 107%
2021年 108%
2022年 123%
東京圏の主要区間の混雑率上位5路線 2022年度
①JR京浜東北線 川口→赤羽 0720-0820 142%
②メトロ千代田線 町屋→西日暮里0745-0845 139%
②JR中央快速線 中野→新宿 0741ー0841 139%
⑤メトロ日比谷線 三ノ輪→入谷 0750-0850 135%
東京圏の主要区間の混雑率下位5路線 2022年度
①JR中央緩行線 代々木→千駄ヶ谷 0801−0901 81%
②京成線 大神宮下→京成船橋 0720−0820 93%
③メトロ銀座線 赤坂見附→溜池山王 0800−0900 94%
②メトロ半蔵門線 渋谷→表参道 0800−0900 97%
そのほか 2022年度
○ゆりかもめ 汐留→竹芝 0700−0800 71%
○東京モノレール 浜松町→天王洲 0730−0830 77%
○日暮里舎人LI 赤土小前→西日暮里 0720−0820 155%
※主要区間:国土交通省において継続的に混雑率の統計を取っている区間
東京8号線区間
ピーク時の駅利用は9割前後まで回復
2020年2月17日を100%とした場合、2023年4月24〜48日の時点で、関西圏で98%、首都圏で91%の水準まで回復してきている。
感想・まとめ
回復傾向は続いているが、各路線とも定期外利用が中心で、定期利用は低迷が続いている印象。このあたりは生活様式の変化に当たる部分で、鉄道各社の見立て通り、回復はしないのではないかな。
ひとまず、この辺が回復のヤマになるのではないかなと思っている。統計上は通年でコロナ後となる来年の発表が一つの基準になるだろう。