乗り物ニュースさんの2023年7月9日の記事で、つくばエクスプレスの沿線自治体が首都圏新都市鉄道に提出した「東京駅延伸・臨海地下鉄新線接続に関する要望書」に対する回答を紹介していた。要望に対しては「慎重にならざるを得ない」という回答だった。現状を鑑みればやむを得ないか(2023/07/11)
記事概要(乗り物ニュース)
・つくばエクスプレスは首都圏新都市鉄道が運行。
・つくばエクスプレスの沿線自治体は首都圏新都市鉄道に対し毎年要望活動を実施
・2022年11月の東京都による「都心部・臨海地域地下鉄」の事業計画案公表を受け、2023年2月に要望活動を実施。
・回答内容を足立区が公表(資料は確認できず)
参考 2023年2月16日の要望活動(9市協)
事業費、需要予測、費用便益等の調査の速やかな実施と、調査結果の提供を求めたもの
貴社におかれましては、早急に「都心部・臨海地域地下鉄構想事業計画検討会」の事務局を担う東京都、及び、同構想に関する調査検討を実施している東京都中央区と連携を図り、東京駅延伸及び都心部・臨海地域地下鉄新線との接続案における、事業費や需要予測、費用便益等の調査を速やかに実施し、調査結果について情報提供をいただきますよう、強く要望いたします
東京駅延伸及び都心部・臨海地域地下鉄新線との接続にかかる要望書
回答内容
・現状及び将来を見据えて、どのような前向きな事業を進めていけるかについては、慎重にならざるを得ない
・コロナ禍の間にリモートワークなどの働き方や生活スタイルの変化が定着したことや、2022年度から続く世界的な物価高など厳しい状況であり、安定的に運行を続けていくことがいちばんの課題
・地下鉄構想について、東京都はこれから徐々に精度を上げて検討し、追々情報が出てくると思うので、しっかりとタイミングを逃さずに聞いていきたい
・秋葉原〜つくばのお客様にご迷惑のかかるような、また、あらたな負担をかけるようなものにならないことが重要
参考 輸送成績 2022年度は3年ぶり最終黒字
感想・まとめ
首都圏新都市鉄道の厳しい経営状況からみれば、慎重姿勢は当然そうなるだろう。
・安定運行が重要
・地下鉄新線構想は注視している。
・新たな負担はNG
という回答内容だったようで、首都圏新都市鉄道側の負担軽減策などの検討などが進まないとなかなか先には進みにくいという状況にあるようだ。
以前のエントリにも示したことがあると思うが、沿線人口の減少開始を考えると、事業化決定までに残された時間はそんなに多くはないと思う。
早期実現を期待したい。