都心部・臨海地域地下鉄構想の事業計画案を踏まえた中央区の検討・とりまとめ資料が公表された。構造的に構築可能と考えられる出入り口等として具体的な位置が示されている。どこに出入り口ができるかは非常に気になるところだね。また、具体的な動きとして2024年度に東京都が事業計画案のルート沿線で地質調査を開始するそうだ(2024/03/29)。
2023年度の中央区検討・とりまとめは2つ
1️⃣駅周辺の歩行者ネットワークに関する検討
事業計画案に示された駅位置をもとに、既存の駅・地下通路との接続等を検討。
「駅とまちとの連携基本コンセプト」をまとめた。
2️⃣駅出入口や地下通路との接続に関する検討
「駅とまちとの連携基本コンセプト」をもとに、回遊性の高い歩行者ネットワークとなるような出入り口、地下通路の概略位置をまとめた
東京駅(仮称)
・東京駅直結にはならない。八重洲地下街経由の東京駅接続になる感じ。
・東京駅以北のルートが示されたのは初めてか。常盤橋地区の地下を通るルートかと思っていたがそうはならないようだ。あくまで中央区内の計画にしておかないとね。
新銀座駅(仮称)
・ここは色々接続してほしいね。東京スカイコリドーに上がる動線は確保されるのだろうね。
新築地駅(仮称)
・大江戸線築地市場駅まで接続するだろうか。距離がありすぎるように思うが。
勝どき駅(仮称)
・新月島川至近まで出入り口を伸ばすという話は以前から出ていた。一見駅からの距離があるように見えるが、大江戸線の真上なので、構造上は問題ないだろう。図の通り実現した場合、勝どきザ・タワーやザ・トーキョータワーズの敷地まで3分以内になる可能性がある。
・西仲橋方面へのアクセスが示されていることは興味深いが、実現可能性はどうだろう。高速晴海線との干渉がどうなるか。地下にスペースがない気もするが可能ということなのか。
晴海駅(仮称)
・環状2号線を超えて晴海フラッグ側まで地下通路を通す可能性は高くないと思う。構造的に構築可能ということだが300m超の地下道はさすがに長過ぎる。ただ「晴海五丁目側」と明記されているので検討はされるだろう。
・晴海特別出張所へのアクセスは必須なので、図の「晴海四丁目側への出入り口」までは伸びるだろう。晴海フラッグのポートヴィレッジは徒歩5分程度となる。
・晴海トリトン側のアクセスは当然考えられるだろう。ただ、出入り口が晴海通りを超えることはなさそう。トリトンへはデッキ経由のアクセスになるだろう。
・晴海三丁目交差点付近に出入り口ができた場合、クロノレジデンスが徒歩4分、ティアロレジデンスは徒歩5分程度。幹線道路の横断は残る。
2024年度に地質調査開始へ
中央区の高橋議員公表資料によると、東京都は2024年度に事業計画案沿線で地質調査を実施するという。進み方が早いね。
感想・まとめ
「構造的に構築可能と考えられる出入り口等」というのがポイントか。
目一杯風呂敷を広げた感がある。今回示された以外の案は検討外となるだろう。お金を出すのは国と都。有楽町線分岐線の議論を見ていると新築地以南はせいぜい2〜3カ所/駅ではないかな。
留意して置かなければいけないのは地下鉄新線が相当な深さになること。
おそらく大深度に近い深さになるだろう。地表出入り口から5分程度はかかるのではないかな。
それにしても、地質調査開始とは動きが早いね。