2023年3月期第一四半期の東京メトロの輸送人員と旅客運輸収入が公表された。2021年3月期第一四半期との比較では輸送人員が15・9%の増加、旅客運賃収入は16・6%の増加となった。喜ばしい。ただ、コロナ流行前には程遠い回復状況(2022/08/07)。
鉄道運輸成績2023年3月期 第1四半期(自22年4月1日〜至22年6月31日)
新型コロナの影響から一部回復。ただし定期収入は回復が鈍く、新たな生活様式の定着が伺える。
四半期旅客運輸収入と輸送人員の推移
輸送人員は前年同期比+16%
旅客運輸収入は前年同期比+17%
参考:そのほか 2023年3月期第1四半期
長期借入金 3218億円(22年3月期末は3258億円)
社債 5620億円(22年3月期末は5770億円)
純資産 5812億円(22年3月期末は6183億円)
有利子負債残高
・9563億円(22年3月期末は9713億円)
感想・まとめ
新型コロナ前にはまだまだ及ばないものの、輸送人員、旅客運輸収入とも大幅に改善し、1年前の四半期から15%前後のプラスとなった。
行動制限がなくなったGWの効果だろうか。この時期は新型コロナの第6波と第7波の間の「凪」の時期だった。
定期外の旅客運輸収入と輸送人員は前年同期比26%台の大幅な回復がみられるものの、定期では輸送人員が9%弱、旅客運輸収入では5%に届いていないのが目を引いた。リモートワークの定着で定期券のメリットがスポイルされて定期外にシフトしているとも考えられそう。
・・・
1日3〜4万人の感染者が出て、都営バス臨時減便などの影響まで出始めている中、次の第2四半期にどのような影響が現れてくるのかに注目したい。