2021年11月24日の都心・地下鉄新線推進大会で示された「築地跡地活用方針の方向性」について、東京都から公表されたことを確認したので内容を確認しておく(2021/11/26)。
事業内容
名称 (仮称)築地地区都有地活用事業
事業の進め方 長期の定期借地による活用を想定
環状第2号線 令和4年度に全線開通を予定(2022年度)
※こちらのエントリでは2024年度以降の供用開始が資料に明記されていたのだが。
航空法の高さ制限 約210〜220m
都市高速道路晴海線 既定の都市計画は見直し予定
事業方針=3つの取り組みの方向
①水辺の東京を象徴する景観を創出
②水や緑、歴史を生かし、東京らしい魅力で世界の人々を迎え入れる
③多様な交流の中で新しい文化を作る開かれた舞台とする
まちづくり方針の0~3段階は白紙化
そのほか
・ゼロエミッション実現、国産木材の活用
・デジタルと先端技術の活用
・施設整備・運営における将来の新たな感染症の予防、拡大防止
・まちづくり方針に示した0段階から3段階までの段階整備に捉われない
・地区全体について早期整備、運用に勤める。
・舟運の機運情勢と利便性向上のため、東京都による防災船着場の先行整備に合わせ、待合などの施設整備、供用を開始する
整備方針 舟運・バス・地下鉄による広域交通結節点形成を明記
交通広場など交通結節機能について、船着場との一体性や効果的活用を図るとともに、区部中心部と開発が進む臨海地域とをつなぐ基幹的な交通基盤となる地下鉄構想等を考慮するなど、舟運、バス、地下鉄などのインフラから成る広域交通結節点を形成
※中央区が要望書に盛り込んだ内容が一定程度反映されたといえそう。
・舟運ネットワークを活用・強化し、地下鉄などの広域性の高い交通インフラ等との効果的な連携を図る。都が整備する防災船着場について、東京全体の活性化にも資する舟運ネットワークの要となるよう活用し、地域内及び広域の舟運ネットワークを形成
・浜離宮恩賜庭園側(環状第2号線の南西側)の敷地等にも新たな船着場を整備・運用
するなど、地域の回遊性を高める舟運ネットワークの導入を図る・都による防災船着場の先行整備に合わせて、舟運の機運醸成や利便性向上に資する待合等の施設を整備し、供用を開始する。
その他
・都はスーパー堤防や防潮堤の管理用通路の活用等により、水辺沿いの歩いて楽しい歩行者ネットワークを形成
・地区内では、環状第2号線をまたぐ歩行者横断機能等の確保、スーパー堤防の整備に伴う地盤面の高低差を有効に活用して、歩車分離を図る
賑わいの先行的創出に係る方針
・上記整備に支障のない範囲で、築地場外市場など周辺とのつながりにも配慮しながら、都の防災船着場や待合等の整備に合わせた舟運等の導入に先立ち、にぎわいを先行的に創出し、さらに本設整備後は、本格的なにぎわい創出に移行する。
・整備箇所について、都は指定しない。
今後のスケジュール
2021年度 事業実施方針の策定と公表
2022年度 事業実施方針に係る質問書の受付、回答、事業者募集
感想・まとめ
築地スタジアムはなさそう
・東京は交流、文化といった発信力が弱い。中央区と東京都が一致しているのは、これまでの東京都にない世界の人が集まることができる国際交流拠点をつくろうということ
・環境の世界会議や、ボクシング世界タイトルマッチ誘致、ウイーンフィルコンサートが開けるような、多目的で世界各国から人々が集まってくれるような国際交流拠点をつくるべきだろう。MICE構想の中に文化的交流を含めるべき。進めていきたい
(山本中央区長)
臨海地下鉄新線推進大会での区長発言の範囲では築地スタジアムはなさそう。東京に足りない「文化・交流」の一大拠点として、大規模なライブやコンサートは可能にして欲しいという趣旨の発言はあったように思う。その方向で実現するなら、まあ、いいのではないかな。
早く開通して欲しいところだけど、環状2号線の供用開始は令和6年度(2024年度)という資料との整合性はどうなるのだろうね。