東京都が2022年11月30日、築地地区まちづくり事業の事業者募集要項を発表した。コンセプトは「水と緑に囲まれ、世界中から多様な人々を出迎え、交流により、新しい文化を創造.発信する拠点」とちょっと長い。2033年度までの整備スケジュールも示されている。事業実施方針からの方針変更はなさそうだ(2022/11/30)。
2033年度までの整備スケジュール
2022年度末 環状2号線本線工事終了
2024年度末 環状2号線側道部仕上げ工事終了
2026年度末 築地川仮設車道解体終了
2028年度末 防災船着場供用開始
2030年度末 築地〜竹芝防潮堤歩行者ネットワーク工事終了
築地地区まちづくり事業について
所在地 中央区築地五丁目、六丁目
活用都有地面積 19万4679・11㎡
用途地域 商業地域
航空法高さ制限 約210〜220m
本設整備条件
広域交通結節点の形成
以下の条件を満たすこと(抜粋)
・舟運、バス、地下鉄等の円滑・快適な結節
・特に臨海地域地下鉄、防災船着場と効果的相互アクセスを確保
・広域交通結節点形成にあたっては、一般車、タクシー、バスに加え将来のBRT、次世代モビリティ等、多様なモビリティ乗り入れに対応できる機能を確保
・都市高速晴海線とのアクセスを確保
舟運の活性化等
舟運ネットワークの要の形成にあたり、定期船、不定期観光船の就航については以下の条件を満たすこと(抜粋)
・両国、浅草、日本橋、羽田、臨海部などとの連携を積極的に図る
・防災船着場の整備完了時期に合わせ舟運利便施設等を供用(2029年度予定)し、就航の提案をすること
・待合スペースとトイレの確保
・陸上交通との結節を図る
歩行者ネットワークの形成等
以下の条件を満たすこと(抜粋)
・活用都有地内の築地川沿いに河川管理や遊歩道として利用できる幅員4m程度の通路整備。
・上記通路とオープンスペースを水辺の憩いの空間となるよう一体的に計画
・「築地〜竹芝防潮堤歩行者ネットワーク」に対応し効果的に接続
・交通結節機能を有する広場、船着場、地下鉄駅等を円滑に結節すること
・波除通りから隅田川沿いの水辺に至る歩行者動線を確保すること
・環状2号線の両側を繋ぎ、一体性・回遊性を高める歩行者デッキ整備
地域内車両交通機能の確保等
地区内通路は以下の条件を満たすこと(抜粋)
・晴海通り、新大橋通りとの車両アクセスは原則として交差点に接続
・環状2号線の車道アクセスは側道基本
・環状2号線を立体的に横断し、両側の敷地をつなぐアクセス路を整備すること
・都市高速道路晴海線の出入口と地区内通路を効果的に接続するよう計画すること
土地利用等
・地域資源、歴史的文化的ストック(食文化)を生かし、新たな文化を発信できる機能導入
・築地場外市場とのつながりに配慮しながら当地区にふさわしい賑わいを創出
・ボールルーム(バンケット使用で1000人以上相当)
・大会議場
・展示機能
・上質なホテル等の滞在機能とアフターコンベンション機能
・大規模集客・交流施設(1万人程度収容を最低規模とする)
・ナイトライフ充実
・分譲住宅の導入は極力抑制(地区全体の3%以下かつ、まちづくりの効果発現のための必要最小限)
景観形成等/環境配慮等/デジタル技術の活用等(省略)
事業実施状の条件
・東京都との間で定期借地権
舟運利便施設等の施設運用期間70年に建設期間、除却期間を加算
貸付料は契約締結お3年毎に改定可能とする
本節整備の貸付料と補償金
基準単価月額 4497円/㎡
スケジュール
2023年8月31日 募集提案の受付
2024年3月ごろ 事業予定者決定
感想・まとめ
臨海地域地下鉄の事業計画案が出て、関連する築地も動き出した。
以前の事業実施方針に沿った内容。少し詳しくなった。
築地再開発に必須の埋蔵文化財の予備調査はスタートしていた。
臨海地域地下鉄関連資料は掲載されていない。応募表明者向け資料になっている。
それにしても環状2号線との接続は相当大変そう。
19ヘクタールの2割ぐらいは接続路に使われるのではないかと以前書いたが、どうなるか。ここは大きすぎてよくわからないわ。
・・・
分譲住宅の上限は3%、必要最低限。約6000㎡ぐらいまでか。庶民向けは考えにくいので、150㎡クラスが40戸、10億からというイメージかなー。
70年の定期借地権だけどね。
参考
www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp