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東京都中央区、江東区の臨海部を中心としたメモ。独自の情報を除いては、報道ベースではなく、発表主体の情報をベースに書くことを基本にしています。最近はゲリラ的な花火大会情報も提供。

#1025 東京2020大会記念公園化を明記、誘導居住人口1万人減 有明北地区まちづくり見直し案公表

東京都は2021年10月14日、「臨海副都心有明北地区まちづくりマスタープラン」「臨海副都心有明北地区まちづくりガイドライン」の改定案を公表した。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を経て、状況が変わったというのが改定の理由。東京2020大会記念公園化を含む大規模な変更が確認された(2021/10/15)。

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開発の考え方は「住宅中心」から脱却

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改定案=東京都港湾局

 改訂前は「住宅を中心とした複合市街地」というものだったが、改定案では「東京2020大会のレガシーをはじめとした多様な機能の集積による複合市街地」という表現に変化。公園緑地とスポーツ機能を中心に住宅、商業、業務ほか、多様な機能を導入する方向性が示されている。

誘導人口は居住者1万人減、就業者1000人増

居住人口 28000人(改訂前 38000人)

就業人口 15000人(改訂前 14000人)

単独の「居住機能」は削除、「業務・商業機能」と統合された

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改定案=東京都港湾局

改訂前は「居住機能」の項目で、広く配置するとしていた住宅の項目が削除された。

また改訂前の「業務・商業機能」が改定案では「居住・業務・商業機能」と統合されている。

土地利用方針で「住宅系用地」が消滅。複合用地化

変更後(変更案)

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土地利用改定案=東京都港湾局

変更前

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土地利用改訂前=東京都港湾局

 改訂前、東雲運河に近い環状2号線に沿ったエリアが住宅・商業複合地域、それ以外は住宅系用地という区分けになっていた。改定案では、住宅系用地が消滅。運河沿いは公園緑地となり、そのほかの部分は「住宅・商業・業務複合用地」と「公共公益用地に変化」している。

東雲運河沿いに6ヘクタールの「大規模公園緑地」拡張

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水と緑のネットワークの形成=東京都港湾局

公園・緑地の整備の項目で従前計画では住宅系用地だった「にぎわいロード」北側が公園用地に組み込まれる。一体整備となる「有明親水海浜公園(仮称)」の面積は12・3ヘクタールから18・3ヘクタールに拡張される。

東京2020大会記念公園化。船着場の整備も明記

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公園・緑地整備計画図=東京都港湾局

 東京2020大会のレガシーとして形に残すこと、大会開催を記念する公演として整備することが示されている。また、舟運に使える船着場の整備も盛り込まれた。場所ははっきりしない。

ゆりかもめ駅周辺にBRT、シェアサイクルポート導入

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交通=東京都港湾局

 改訂前はゆりかもめの駅について場所しか書かれていなかったが、改定案では「BRT導入、有明テニスの森付近に停留施設を整備すること、ゆりかもめや都営バスとの連絡を強化することが明記された。また、駅との円滑な交通のため、歩行者空間、自転車通行空間の整備、駐輪場やシェアサイクルポートの設置などが盛り込まれている。

スケジュール

2021年10月14日〜11月12日 意見募集期間

2022年3月 マスタープラン見直し/まちづくりガイドライン改定

感想・まとめ

ざっとまとめると

東雲運河沿いに約6ヘクタールの公園区域を設定。スポーツエリアを指向する東京2020大会開催記念公園化

②それに伴って住宅系用地はなくし、複合用地化。計画人口を1万人減らす

③船着場の整備、ゆりかもめ駅周辺に交通機能を集積。歩行者や自転車交通を円滑にする整備を実施する

という感じだろうか。

 居住人口を増やすのではなく、外から人を呼び込む仕掛けづくりをするということになる。住宅系用地はそれにしか使えないということを考えると、複合用地化が設定された有明地域のポテンシャルがかなり上がったということもできそう。

・・・

(追記:2021/10/16)加えてBRT本格運行に伴い、都心部から有明方面に人を呼び込むルートが確立されることになる。アルバルク東京の新ホームアリーナもツールの一つになるだろう。

 

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 これは特に住民にとっては歓迎すべき変更だとおもう。

参考

www.metro.tokyo.lg.jp