銀座地区を通る東京高速道路(KK線)の上部を歩行者空間化する空中回廊「スカイコリドー」に関する「再生方針(案)」が公表され、意見募集が実施されている。(2021/02/17)。
(東京都)
提言案の内容は公表済の「東京スカイコリドー」に沿った内容で、目新しさはほとんどない。
意見募集について
意見募集の対象 東京高速道路再生方針(案)
募集期間 2021年3月17日まで
詳細
www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp
東京高速道路概要
(東京都)
・銀座地区を取り囲むように立ち並ぶ14棟の建物の屋上部分に位置。
・道路運送法上「自動車専用道路」
・店舗に貸し付けて自動車道事業の財源にしている
事業スキーム
・施設所有者/KK線隣接地の周辺街づくりと連携。民間活力をいかした整備。
・歩行者中心の公共的空間として再生する場合も、現在と同様、誰もが無料で利用できる管理スキームを継承することを想定。
高架施設の位置付け
歩行者系機能を有する空間として都市計画を新たに決定する。
目指すべき将来像目標年次
2030〜2040年代(一部区間の早期開放を図る)
3つの将来像
①高架道路の形態を生かした広域的歩行者系ネットワーク構築
(提言案)
②連続する屋外空間を生かした大規模な緑のネットワーク構築
(提言案)
③既存ストックをいかした地域の価値と魅力の創造
(提言案)
将来像実現への5つの整備・誘導の考え方(小項目は抜粋)
①高架施設の特徴を生かす
全長2キロの線的・連続性ある空間を人中心の公共的空間として整備
高架施設と地上、周辺設備を無理なくつなぐ施設設備を整備
地域防災力向上の施設設備を整備
既存施設ないの店舗に配慮
②歩行者系ネットワーク形成
周辺の歩行者ネットとの接続に配慮
次世代モビリティ走行可能な空間を配慮
地上、地下、高架施設を結ぶ縦動線は、駅などの交通結節点、主要街区、公園などとの連続性に配慮
③みどりとオープンスペースの形成
周辺エリアのまとまったみどりと一体となった緑のネットワーク整備
誰もが楽しめる多様なオープンスペース整備
既存施設の構造に配慮した植栽計画
夜間利用可能な機能配置
④地域の歴史や魅力をいかす
⑤周辺街づくりとの連携
④首都高大規模更新事業など関連事業との調整
首都高大規模更新事業、周辺のまちづくりなどとの計画、工程などの調整
感想・まとめ
東京スカイコリドー提言案がほぼそのまま再生方針案になった。
目を引いたのは、「一部区間の早期開放を図る」という部分。2030年代ということになるが。最大の課題は「使われるかどうか」ではないかな。
スカイコリドーは大通公園などと違って、1階ではなく3階、4階にできるわけだから、人を引っ張り上げないといけない。
再生方針で示す必要はないと思うが、どこかの段階でスカイコリドーへのバリアフリールートをどうするか、季節ごとの見どころ(桜並木など)つくるのかなど、どうやって使われるようにするのかをある程度示す必要がありそう。