東京都中央区が2019年9月に発表した「築地川アメニティ整備構想」と「東京高速道路再生方針」を繋いでみたら銀座周辺のみどりがサークル状につながった「銀座・築地周辺みどりのプロムナード構想」になった。2021年7月中央区が発表(2021/07/12)。
- 「みどりのプロムナード構想」の成り立ち
- 「みどりのプロムナード構想」の狙い
- 2040年代の銀座・築地の姿
- みどりのプロムナードの3つの機能
- 導入施設イメージ
- 実現に向けた課題(検討項目)
- 参考:築地川アメニティ整備構想(中央区)の背景
- 参考:実現に向けた多くの課題
- 感想・まとめ
- 参考
「みどりのプロムナード構想」の成り立ち
2019年3月 東京都 築地まちづくり方針
2019年9月 中央区 築地川アメニティ構想
2021年3月 東京都 東京高速道路再生方針
これら3つの構想、方針を連携させて策定したもの。中央区の立場からは築地川アメニティ構想に、東京都の2つの方針をつなげたもの、という位置付けか
「みどりのプロムナード構想」の狙い
銀座・築地周辺を結ぶ緑のプロムナードの創出
築地市場跡地の再開発
2040年代の銀座・築地の姿
・銀座・築地周辺を結ぶ緑のプロムナード形成
各都道府県の花や木を使用
地域の歴史、文化を生かした空間
回遊性を高める。周辺まちづくりと連携する
・広域的な歩行者中心の水とみどりのネットワーク形成
みどりのプロムナードの3つの機能
プロムナード〜地上部「スマートエントランス」
日本の魅力を発信する「ビューポイント」
プロムナードを47都道府県の花や木で彩る「スカイガーデン」
KK線の上部空間と築地側アメニティ整備構想をつなぐジョイントエリア
導入施設イメージ
①数寄屋橋結節点
・階段/EV
・ランドマーク的広場空間
②京橋結節点
・階段/EV
・広場空間
③新橋結節点
・階段/EV
④周辺施設連携
・接続デッキ/EV等
・賑わい施設、広場空間
⑤既存スロープ活用
・階段/EV/ESC(エスカレーター?)
⑥汐留JCT/京橋JCT周辺
・賑わい施設
・歩行者空間
・シンボルロード
実現に向けた課題(検討項目)
・中央区の公共施設活用、周辺まちづくりと連携した「スマートエントランス導入」
・東京高速道路(KK線)上部にスカイガーデン、ビューポイント導入
・東京高速道路(KK線)上部に築地川アメニティ整備構想の接続部でみどりのプロムナードを連続化する
関係機関、周辺まちづくりを検討する事業者らに(実現を)働きかける。
参考:築地川アメニティ整備構想(中央区)の背景
中央区の人口増加に伴い、1人あたりの公園面積は減少が続く。首都高都心環状線の築地川区間の大規模更新に合わせて公園空間を拡充する必要がある。
銀座と築地をつなぐ新たなアメニティ空間の創出
(中央区)
首都高築地川区間の上部空間を活用し、現在分かれている銀座と築地のまちをつなぎ、快適で良好な都市空間づくりを目指す。
緑化空間
(中央区)
※広大なウッドデッキを敷き詰めたイメージ。
都心に開かれた新たな緑地空間
水と緑のネットワーク
環境配慮型の都市空間
回遊動線・結節空間
(中央区)
※晴海通りは平面交差ではなく、階段などを整備した人工地盤的な動線作りをイメージか。
都市の顔となるストリート
交通結節性の高い歩行者ネットワーク
→晴海通りの歩行者横断機能強化
憩い・賑わい空間
(中央区)
※パブリックビューイングなどでの利用を想定か。
都市生活を支えるアメニティ環境
安心.安全な暮らしを支える防災活動拠点
誰もが使えるパブリックスペース
参考:実現に向けた多くの課題
①首都高速都心環状線の大規模更新と上部空間の整備方法
②首都高速都心環状線の大規模更新計画などと周辺まちづくりとの連携
③事業スキーム
④首都高速の上部空間の適切な維持・管理方法
→構想実現には首都高速都心環状線の交通機能を阻害しない工夫が必要。関係機関との協議調整には多くの時間が必要。
感想・まとめ
読んでみると中央区構想と東京都の2つの方針をまとめたもの。逆Cの字になる東京都方針と直線上の中央区アメニティ整備構想を合わせて環状にした上位構想。
深くなった部分は「みどりの輪」を示した内容か。実現には中央区「築地川アメニティ整備構想」で示された課題をクリアしないといけない。首都高日本橋川区間地下化なども絡んでくるので、なかなか大変そう。