東京臨海部の貴重な公共交通機関となっている新交通「ゆりかもめ」が2020年11月1日に開業25周年を迎えた。11月1日を挟んだ1カ月間、25周年ヘッドマークをつけた記念列車を特別編成で運行している。2020年度を迎えたゆりかもめについて、現状を少し調べてみた(2020/11/01)。
(ゆりかもめ)
ゆりかもめ概要
目的
臨海副都心開発整備に伴い埋立地居住者、就業者、来訪者、各種施設利用者の交通利便性を確保し、埋立地の交通環境改善と臨海副都心まちづくりに資すること。
(東京都)
路線名 東京臨海新交通臨海線
営業キロ 14・7キロ
駅数 16
構造 高架構造全線複線、幅員7・5m
所要時間 31分
車両定員 306人(6両編成)
1日平均利用者 130000人(2019年度実績)
開業日 1995年11月1日
利用者数の推移
(中の人作成)=ゆりかもめ公表資料より
決算
2019年度(2018年度)
営業利益 28億6500万円 (32億3200万円)↓
当期純利益 16億9900万円 (20億1300万円)↓
長期借入金150億0500万円(142億0700万円)↑
沿革
1982年12月 東京都長期計画で計画事業に位置づけられる
1987年 4月 東京臨海新交通(株)設立
1989年 3月 工事着手
1995年11月 開業(13編成)
1998年10月 社名を「(株)ゆりかもめ」に変更
2001年 3月 新橋駅(本駅)開業
2002年11月 汐留駅開業
そのほか
運賃改定 2回(消費税増税対応)
車両増備 8次
ダイヤ改正 10回(直近は2016年10月)
2020年度の課題
・7200系車両3編成:20年前に導入。2020年度中に全車両、新型の7500系車両に置き換える
・1995年の開業時に全駅エレベーター1ルート整備達成。新橋駅のエレベーターのみ開閉時間延長機能がないため、東京都と改修に向けた協議を実施
・一般トイレへのオストメイト設置など全駅の改修工事を2022年度までに完了
開業25周年について
記念ヘッドマークをつけた編成の運行
(ゆりかもめ)
期間 2020年10月16日〜11月15日
対象 7300系「第35編成」と7500系「第56編成」
※全ての車両にとりつけるわけじゃないのねー。
新橋駅ホームで記念フラッグ掲出
(ゆりかもめ)
参考:ゆりかもめ延伸について
江東区が否定的見解(2016年)
中央区は強硬に反対(2014年)
参考:ゆりかもめの環状化も厳しそう(2016年)
感想・まとめ
開業後数年で利用者が減少に転じたものの、豊洲延伸以降、概ね増加傾向に転じ、その傾向はこれまで維持されてきた。新型コロナでかなりのダメージを受けていると思われるが、地域の公共交通機関としての重要性はますます増していると思う。
30周年が無事に迎えられますように。