JR東日本が普通旅客運賃の値上げを国土交通省に申請した。初乗りは150円から160円に10円の値上げとなる(切符の場合)。他の交通機関の値上げを誘引するのではないかとちょっと心配(2024/12/09)。
運賃改定の概要
・普通旅客運賃はきっぷがICカード以上になるように設定
・全エリアの運賃を値上げ
「幹線」「地方交通線」
「普通旅客運賃」「通勤定期旅客運賃」
・6カ月の通勤定期旅客運賃の割引率見直し
・「幹線」「地方交通線」の通学定期旅客運賃は据え置き
平均改定率:普通運賃7・8%、通勤定期12% 通学定期4・9%
改定理由
・JR発足後、運賃改定に依存することなく、現在の運賃水準を維持してきた
・コロナ禍で社会環境の変化が加速し、鉄道利用者が減少
・鉄道事業の収益確保が厳しさを増す一方、多様化するニーズや、修繕、車両・設備更新など必要な資金を安定的に確保することが困難になっている。今後も厳しい経営環境が継続する見込み
・経営努力を前提に、サステイナブルな運営のため、運賃の上限変更認可申請を行う
申請内容
普通旅客運賃
定期旅客運賃
・通勤定期旅客運賃 平均12・4%
・通学定期旅客運賃 平均 4・9%
その他
・特定区間(東京地区)の普通旅客運賃と定期旅客運賃は一部区間を除き廃止
・東京ー熱海間は東海道線と東海道新幹線を同一の線区として取り扱ってきたが、改定後は別々の線区として取り扱う
・線路バリアフリー料金は廃止
・オフピーク定期券は回程度も利用範囲を拡大して設定予定
主要プロジェクト
・ホームドア整備 2021〜31年度/ 4100億円
・大規模地震対策 2017〜33年度/ 4500億円
・事故防止対策 2021〜28年度/ 320億円
・鉄道設備更新 2021〜28年度/1兆2280億円
・羽田空港アクセス線 2023〜31年度/ 2800億円
・在来線着席サービス 2018〜24年度/ 860億円
・駅改良バリアフリー 2007〜30年度/ 3300億円
・高輪ゲートウェイ 2009〜25年度/ 6000億円
・東北新幹線福島駅アプローチ 2018〜26年度/120億円
感想・まとめ
東京駅からの運賃は
新橋駅 160円(150円)
上野駅 200円(170円)
品川駅 210円(180円)
そこそこの範囲は40円以内の値上げ幅に収まるようだ。
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JRの普通旅客運賃は他の交通機関の運賃の一つの目安だと思うので、来春に向けて値上げラッシュがあるのではないかと予想する。