東京電力が2024年9月30日、特定のプランを契約したオール電化住宅向けに適用してきた全電化住宅割引の終了を発表した。終了は2025年4月1日から。対象プランの毎月の電気料金を5%割引する内容だった。これ以外にも2024年2月にはいろいろな割引サービスの廃止が発表されている(2024/10/01)。
全電住宅割引の終了
見直しの背景
・オール電化住宅へのニーズの高まりから季節別時間帯別電灯(電化上手)を新設。
・オール電化住宅の電気使用量増加に伴う電気料金負担軽減のため、対象プランを契約しオール電化住宅居住の顧客について毎月の電気料金から5%(上限2200円/月)が割引になる「全電化住宅割引」を適用している
・2016年4月の電力小売全面自由化を機に電化上手の新規加入を停止も、全電化住宅割引は継続していた
・オール電化住宅の潮流は定着、電化機器が広く普及した。かつ省エネ進展を背景に電気の使用量が全電化住宅割引適用開始当時から大きく減った
・状況変化を踏まえ、全電化住宅割引は終了する
対象プラン
・季節別時間帯別電灯(電化上手)
・再エネお預かりプラン(季節別時間帯別電灯)
全電化割引の終了日 2025年3月31日
モデルケースの影響額(試算)
・契約プラン:電化上手
・契約電力8KVA
・使用電力量 610kWh
現行料金 20480円
見直し後料金 21556円(+966円、見直し率+4・7%)
参考 季節別時間帯別電灯(電化上手)について
①基本料金 契約によって1契約1474円50銭〜
②電力量料金(1kwh)
昼間 夏季 43円93銭/その他 40円44銭
朝晩 35円87銭
夜間 28円85銭
③最低月額料金 330円44銭/1契約
参考 従量電灯B/従量電灯Cの電力量料金
最初の120kwh 29円80銭/kwh
120〜300kwh 36円40銭/kwh
300kwh〜 40円49銭/kwh
深夜電力の料金見直し
見直しの背景
・電力消費の少ない時間帯に電気を使用してもらうため、電気温水器等深夜に限り電気を使用する需要に向けて、標準的な電気料金より割安な深夜電力A、深夜電力B、第2深夜電力を提供している。
・2016年4月の電力小売全面自由化までに新規加入は停止
・自由化以降の深夜電力にかかる費用構造の変化などにより、現在加入している顧客の契約が、現在の電気料金で電気を届けることが困難になった。
・電気を届けるために必要な費用を適切に賄える水準にみなおす
対象プラン
・深夜電力A
・深夜電力B
・第2深夜電力
料金プランの見直し日 2025年4月1日
具体的な引き上げ内容
・基本料金が1契約あたり146円69銭〜293円37銭引き上げられる。
モデルケースの影響額(試算)
・契約プラン:深夜電力B
・契約電力 4kW
・使用電力量 290kwh
現行料金 9006円
見直し後料金 10179円(+1173円、+13・0%)
参考 口座振替割引の廃止(従量電灯B、従量電灯C)
低圧料金は2024年4月以降、基本料金は値上げされ、電力量料金単価は若干引き下げられている。また、2024年10月分料金の支払い以降、従量電灯B、従量電灯Cの口座振替割引(月額55円)も廃止される。
感想・まとめ
季節別時間帯別電灯(電化上手)がなくなるわけではないのね。電化上手に適用していた特殊な割引がなくなるということになる。概ね1万円に対して470円程度の値上げ。影響はかなり大きい気がするなあ。
また、深夜電力の方は、料金の値上げという内容。
深夜電力の値上げの背景、少し掘り下げてみようか。
・・・
しばらくみないうちに、また大きくなって・・・
参考リンク等
住宅向けお客様電気料金プランの一部胃直しについて(YEPCO)