大田区が新空港線(蒲蒲線)の整備に関する東京都との基本的合意事項を発表した。事業費の1/3を占める都市鉄道利便増進事業補助の内、大田区は7割、東京都は3割負担とされた合意内容を見ておく(2022/06/06)。
新空港線整備に関する東京都と大田区の基本的合意事項
・東京都と大田区は都市鉄道利便増進事業の地方負担分について補助を行う
負担割合:東京都3割 空港アクセスに関する旅客等その他旅客分を負担
大田区7割 空港アクセスを除く大田区発着に関する旅客分を負担
・大田区は整備主体となる第三セクターとともに事業費圧縮に努める
・都市計画決定と都市計画事業認可後、大田区がこの事業を特別区都市計画交付金制度の対象事業としてできるように東京都と大田区は調整を行う
合意内容
事業性の試算結果(カッコ内は2016年度大田区試算)
総事業費 約1360億円(約1260億円)
利用者数 1日57000人
費用便益比(B/C)=2・0(1・5)
累積資金収支黒字転換年=17年後(31年後)
試算 区民負担分と都民負担分
大田区の人口70万人。
蒲蒲線の都市鉄道利便増進事業補助負担分
大田区 317億円
区民負担 45700円/人都民 1400万人
東京都 136億円
都民負担 970円/人こんな感じか。
参考:事業概要
・営業主体 鉄道事業者
・整備主体 第三セクター
感想・まとめ
蒲蒲線、進んだには違いない。整備主体となる大田区出資の第三セクター設立が次の節目か。
都市鉄道利便増進事業事業費補助の1/3が地方負担分で、そのうち7割を大田区が負担するという合意内容。総事業費1360億円だと大田区317億円、東京都136億円ぐらいか。
負担割合の理由となった東京都負担の羽田空港アクセス分は3割。
費用便益比の改善は「竣工時期が公表されている再開発事業を需要予測に取り込んだ」ことが大きいのだろうか。
で、第二期は?
どうなるんでしょうね。