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東京都中央区、江東区の臨海部を中心としたメモ。独自の情報を除いては、報道ベースではなく、発表主体の情報をベースに書くことを基本にしています。最近はゲリラ的な花火大会情報も提供。

#685 公共交通機関の「窓開け」効果について 新型コロナ対策

 新型コロナウイルス感染拡大の勢いが増している。公共交通機関を通勤通学に使う人も多いと思うが、窓開け効果についての数値シミュレーション結果が公表されている(2020/11/23)。

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鉄道総合技術研究所

概要

窓開け換気の定量的な評価を試みる。

シミュレーション結果

・平均的な通勤車両が左右3箇所、合計6箇所の窓を10センチ程度開けて、時速70キロで走行

6月5日公表

・窓の開口面積と列車速度に対し、換気量は概ね比例して増加

・換気量は毎秒0・3〜0・4㎥(車内の空気が5〜6分で1回入れ替わる)

10月28日公表

・車内混雑度による換気効果への影響;

  空車時の車内の空気体積 114㎡、乗車率100%で91㎥

  乗車率が高まるほど換気回数は多くなる。換気量は変わらず。

 ・窓開けと空調による強制換気(毎秒0・43㎥)を併用した場合、換気量は毎秒0・8㎥(車内の空気が2〜3分で1回入れ替わる)

車内混雑度による換気効果への影響評価

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 (鉄道総合技術研究所

・乗車率が高まるほど換気回数は多くなる。換気量は変わらず。

空調装置併用による換気効果への影響

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 (鉄道総合技術研究所

・強制換気を行わない空調で空気循環させてもさせなくても、窓開けによる換気量に影響なし。

→車内換気量=「窓開けによる換気量+空調装置による強制換気量」

換気量の評価

標準的な通勤型車両の空調装置による強制換気量 毎秒0・43㎥

乗車率0%の場合の窓開け換気量を加えると 毎秒0・8㎥

→車内の空気が2〜3分に1回入れ替わる

(窓を開けないで空調のみの強制換気では5分に1回入れ替わる)

参考:路線バスでの実験動画

日野自動車が路線バスを使った実験動画を公開していた。

大体このぐらいの換気効果がある、というのを理解しやすい。


日野ブルーリボン/日野レインボー(大型・中型路線バス)|室内換気性能

 

感想・まとめ

面白かったのは乗車率が高まると、車内の空気量が減るので、換気量が変わらなくても換気回数は増えるという点。

で、感染防止にどの程度の効果が見込めるのだろう。結局そこが知りたいところなんだよなあ。

参考

窓開け等による車内換気効果に関する数値シミュレーション鉄道総合技術研究所、2020年10月28日)