2020年10月1日に東京BRTがプレ運行(1次)を開始して半月が経過した。定時性と速達性について、定期的に評価することにした。今回はその第1回(2020/10/15)。
(中の人撮影)
評価概要
今回の検証では、プレ運行1次のうち、虎ノ門をのぞく4つの区間について所要時間のばらつきなどをみた。また、公表されている目安時間との比較を試みる。
公表されている時刻表から作成した所要時間の目安
(中の人作成)
①上り 晴海BRTターミナル→勝どきBRT(N=10)
目安時間 8分(信号8ヶ所)
最も速い 6分26秒
最も遅い 8分22秒
中央値 7分03秒
目安時間より早着 9/10
②上り 勝どきBRT→新橋(N=10)
目安時間 9分〜13分(信号5箇所)
最も速い 4分24秒
最も遅い 7分50秒
中央値 6分24秒
目安時間より早着 10/10
※4分30秒を2回切っている。
③下り 新橋→勝どきBRT(N=11)
目安時間 最大7分(信号5箇所)
最も速い 6分28秒
最も遅い 11分34秒
中央値 7分50秒
目安時間より早着 3/11
④下り 勝どきBRT→晴海BRTターミナル(N=11)
目安時間 最大7分(信号12箇所)
最も速い 6分27秒
最も遅い 11分58秒
中央値 9分28秒
目安時間より早着 1/11
停止信号について
トンネル区間が開通する本格運行と比較すると、トンネルが使えないプレ2次までの運行と異なるのは、新大橋通りの旧青果門前、築地5、汐先橋の3つの信号。
(中の人作成)
赤信号による停車状況
旧青果門前 上り8/10、下り8/11
汐先橋 上り9/10、下り5/11
本格運行ではこの信号停車がなくなるので、上りは合わせて平均1分程度の短縮が期待できそう。下りは運かな。それでも平均で30秒程度は短縮できるのではないか。
参考:区間別所要時間
(中の人作成)
感想・まとめ
今回は運行開始から半月ということで、評価の初回となる。
個人的には通勤通学に重要な「上り」が目安時間より早く高評価。プレ2次、本格運行ではさらなる向上が見込めるだろう。
目安時間(時刻表)との乖離が目立つのでダイヤ見直しがあるのではないか。
上り線 ラッシュ時を避ければ使える。ラッシュ時はわからない
通勤通学で考えると、プレ運行では上り線の定時性が特に重要。ラッシュ時(午前7時台〜10時台)の乗車がないが、目安時間より早着することが多く(90%以上)、特に勝どきBRT→新橋は最速4分半を切った(20%)。
勝どきザ・タワーの場合だと勝どき駅まで歩いて大江戸線のホームに立つ間に、最速の場合JR新橋駅のホームに立っている計算に(BRT新橋〜JR新橋歩4分として)。
(キョリ測)
下り線 当面は目安時間が上限か
目安時間に遅れることが多いようだ。こちらは、特に勝どきBRT→晴海BRTターミナル間にある12箇所の信号と、2・5キロを超える区間長が大きく足を引っ張っている印象。プレ1次の間は今の運行時間が精一杯だろうか。