日本感染症学会と日本環境感染症学会が2020年3月2日に「新型コロナウイルス感染症の現状と対策」という全33ページの資料を公表している。複数の専門家のコンセンサスに基づく資料ということで、信頼していい(2020/03/12)。
(資料より)
概要
アウトブレイクの報告
2020年1月1日に海鮮市場閉鎖。
1月12日 全ゲノム公開
1月16日 日本で初発例
MERS、SARSとの比較
基本再生産数=一人の感染者が何人に感染を伝播させるか
推定1・4〜2・5
感染の広がり方
・致死率に差
・WHO報告後、20〜40日で感染拡大(SARSは100日で安定)
参考:治療(治療薬はない)
・特異的治療薬なし
参考:飛沫飛散防止にはサージカルマスク
・飛沫感染の場合はくしゃみ、咳で排出された水分を多く含む粒子が暴露される。これを防ぐ、減少させるにはサージカルマスク着用が効果的
※注意(中の人):予防的マスク着用にはほとんど意味はない。くしゃみ,咳をする人がマスクを着用することに意味がある。
一般市民に守って欲しい4箇条
・発熱、咳→自宅安静
・濃厚接触避ける
・咳エチケット+手指衛生(マスクは万能ではない)
・感染者への差別がないように
対策の方向性
・重症者を守る。マンパワーとリソース確保が重要
・軽症例集中→医療現場混乱。軽症例は自宅安静を
・回復から2週間以上経過→感染拡大はほぼない
・差別生じないよう正しい情報発信を
参考
「新型コロナウイルス感染症の現状と対策」(日本感染症学会・日本環境感染症学会)