東京2020大会に向けて江東区若洲の「15号地木材埠頭」の一角で、最大3カ月の予定で計画されていた6万トンクラスのホテルシップは、協議対象となっていたスイスの「MSCクルーズ」が辞退し、頓挫した。代替措置として東京国際クルーズターミナルで5日間のホテルシップを実施したいようで、今後調整をすすめるという。
実施されたとしても大会期間中にホテルシップによる宿泊は単純計算で9割近く減ることになり、東京都主導のホテルシップ計画は事実上消滅した形(2019/07/30)。
当初計画
MSCクルーズ(スイス)の6万トン級クルーズ客船が、東京2020大会期間中、江東区若洲の「15号地木材埠頭」にホテルシップとして停泊する予定になっていた。
総トン数 65591トン
乗客定員 1984人
乗務員数 721人
キャビン数 992室
参考:15号地木材ふ頭
参考:15号地木材埠頭埠頭の使用許可期間
2020年7月1日〜9月30日の範囲(3カ月間)
辞退について
「協議対象者から辞退の申し出があったため、実施しないこととする」
「大会の円滑な運営の確保を目的とした船舶係留のニーズがあることから、15号地木材埠頭でのホテルシップ実施事業者の再公募は行わない」
(以上、東京都)
五輪“ホテルシップ”は6日間|NHK 首都圏のニュース https://t.co/lMgy1uL60E
— どらったら! (@Chuoinfom) 2019年7月31日
辞退理由について「当初、都の公募で選定したスイスに本社があるクルーズ会社の日本法人が行う予定だったが、会社側が事業が厳しいとして辞退」(NHK)
代替措置(短期ホテルシップの実施)
実施場所 東京国際クルーズターミナル
実施期間 2020年7月24日〜29日(5泊分)
利用船舶 コスタベネチア(コスタクルーズ)
総トン数 13万5500トン
全長 323・6メートル
乗客定員 5260人
客室数 2116室
就航 2019年2月
※今後の予定 実施に向け調整
感想・まとめ
最大3カ月のホテルシップ計画がキャンセルされるとは。あの場所ではインフラ整備も必要だったし、ホテルシップ就航を盛り上げようという話も全く表に出てきていなかったように思う。周囲に何もない15号地木材埠頭ではキャンセルも仕方ないかも。
予定通りなら992室を85日利用できたとして、大会期間の85000泊分の部屋が用意されるはずだったものが、代替措置として13万トンクラスのクルーズ客船で5日間のホテルシップの用意を目指す。2116室を5泊分なので、10500泊分程度。
規模は8分の1に縮小。7万泊分の客室消滅は影響が大きいんじゃないのかな?
そうでもないかな?
参考
東京2020大会期間におけるホテルシップ運営の協議対象者募集要項(東京都)
(公式)