東京で苦戦する舟運。
舟運を生かしたまちづくりという点では、大阪の取り組みが東京より10年は早い。
(水都大阪)
東京ではあまり聞かない「水都大阪」の取り組みについて。
大阪市中心部の「水の回廊」
世界的に稀な「川が都市部をロの字に回る」地形=「水の回廊」
(水都大阪コンソーシアム)
水の回廊を中心に、シンボルとなる空間づくり、船着場整備、護岸・橋梁のライトアップなどが進む。
舟運をいかしたまちづくりとしては、道頓堀川を中心とした市中心部の「水の回廊」から、万博の開かれる「ベイエリア」に拡大するらしい。
(大阪府)
水都大阪再生までの流れ
2001年
「水都大阪再生」 都市再生プロジェクトに指定(内閣官房)
2003年
大阪府、大阪市、経済界による「懇話会」「再生協議会」から「水都大阪」再生に向けた取り組みの提案
→親水空間整備、賑わいづくりプロジェクト
2004年
道頓堀川沿い遊歩道オープン。水辺に顔を向けた川沿いの店舗増加
2008年
水陸交通ターミナルとして2箇所に船着場整備
堂島川沿いにほたるまち港開港
2009年
シンボルイベント「水都大阪2009」
北浜地区に社会実験として「川床」誕生
2010年
中之島公園が親水性を高めた都市空間として再整備
2011年
「水都大阪水と光のまちづくり構想策定」
2011年3月
河川敷占用許可準則改正/河川敷地での営業活動可能に。社会実験から順次移行。
2012年4月
「とんぼりリバーウオーク」が「都市・地域再生等利用区域」に指定。
(グーグルアース)
道頓堀川に人道橋「浮庭橋」が完成。川を挟んだ湊町地区と南堀江地区の回遊性が高まった。
(大阪市)
2017年 水都大阪コンソーシアムが事業開始
舟運利用者実績
2016年度 86万人
2020年度 100万人(目標)
水都大阪の目指す姿(2020年)
(大阪府)=水と光のまちづくり推進会議 取り組み方針(2017・1)
感想・まとめ
水都大阪を推進しはじめの時期、大阪市は相当な力の入れようで、水辺に顔を向けたまちづくりが急速に進んでいた。資料を見る限り、現在の舟運活性化への取り組みも、東京とは比較にならないぐらい分厚い。
例えば、東京で話題になった川床、大阪では2009年に実現していたようだ。
・・・
まちづくりを含めた舟運活性化をしようとしたら、相当な時間がかかる。
首都高日本橋地下化を契機に何とかして欲しいね。
現状では東京の取り組みは船を走らせるだけ。
水辺に顔を向けたまちづくりが全く不足しているので、このままではその次には進めない。
そんな印象。
東京で舟運が苦戦というのは例えば「数万人規模」とぶち上げたこれ↓とか。
定期運航の水上バスの話ではない。