東京ビジネス地区(都心5区)の新築ビルが埋まらない。三鬼商事の調査では2022年6月に急増した空室率は8月に入り、42・1%に達した。2年前との比較では実に17倍以上。三鬼商事のデータは1990年から閲覧できるが、閲覧可能期間では過去最高だった(2022/09/19)
新築ビル空室率の推移(千代田、港、中央、新宿、渋谷)
2年前の2020年8月は2・48%だったので、17倍ということになる。
2022年8月の説明
5棟が募集面積を残して竣工したため空室率が上昇した。
2022年7月の説明
新築ビル4棟が募集面積を残して竣工したため上昇した。
2022年6月の説明
高稼働の大規模ビル2棟を含めた4棟が既存ビルの区分にシフトしたため上昇した
※5月→6月の空室率は
新築ビル 19・91%→37・66%
既存ビル 6・23%→ 6・25%
2022年5月の説明
新築ビル3棟が竣工、1棟は高稼働となったが、2棟は募集面積を残したため上昇した
4割超の「高」空室率のケース
2010/04 40・18%
2010/06 40・61%
2015/08 41・17% ※大規模含む満室稼働ビル5棟が既存ビル区分に移動
感想・まとめ
ざっと見たところ、新築ビルの空室率が40%超えたのはこれが4回目で、今回は過去最高。過去にも同様のケースがあって、2015年8月には大規模ビルを含む高稼働ビルの区分が新築→既存へ変更されたことにともない当時としては過去最高の41・17%の空室率となったことがあった。
今回のケースはどうとらえたものか。