新型コロナウイルスの感染拡大をテーマに「ABEMA PRIME」で医師6人が論破王ひろゆき氏と鼎談していたなかで、いろいろと興味深い話があったのでメモ。現場の医師6人の話はなかなか貴重。デルタ株は従来株より格段に感染力があるといった興味深い話がいろいろでてきた。
参加した医師はそれぞれが現場を持つ人たちで、鼎談形式だったこと。とんがった意見を持った人の集まりではなかったことなどから、ある程度の信頼性は担保されていると思う(2021/08/13)。
「40−50代のリスク、ワクチン効果のリアル」 医師の話概要
(感染状況について)
・ワクチン接種が高齢者に広がった。高齢者では重症者、感染者とも減っている
(40代、50代への広がり)
・40代、50代で打っていない人はより重症化しやすい。現在増えている。重症化している人はほとんどワクチンを打っていないか、打ったけど効果が出ていない期間に重症化してしまった。ワクチンを打って重症化した人はレア(発言した医師の施設ではゼロ)
・40代、50代は体力があるのでなかなか死なない。重症化して苦しんでいる人は多い。今のコロナのインパクトは死亡者ではなく重症者で見ていくべき。
・打てるのに打っていない状況なら「ワクチンを打たないと危ない」と言えるが、アクセスが十分に保障されていない中では、打っていない人、というのは突き放した印象を与える。
・変異株の影響で、合併症のない方でも重症化しやすいという印象がある。
・高齢者の場合は最終的には緩和治療ということであまり医療資源を使うことなく亡くなる人が多かったが、40代、50代の人はそういうわけにはいかない。医療資源を全て投入する形になる。死なない代わりに医療資源を使い続けることになる。
(抗体カクテル療法)
・入院患者に使うという縛りがある。
・保健所とのやりとりの中で重症化リスクの高い人が入院してくるので、タイムラグがある。適切な時期に投与できていない。
・本来入院前に打たないといけないのに、それができていない。
(デルタ株)
・若い人でも従来株に比べて重症化速度が早い。
・人工呼吸器がないと死んじゃう。
・どの病院でも100床あるから100台人工呼吸器まわせるかというとそんなことは全然なくて、数は限られているし、それに対応できる従事スタッフも多い(多く必要)。
・10台、1ヶ月とかつけっぱなしだと、1ヶ月で助けられるのは10人ということになる。ひじょうにまずい状態。
(緊急事態宣言)
・緊急事態宣言は出した瞬間はある程度効くが、出しっぱなしにすると緩む。
・沖縄ではもう、ムードで協力をもとめるのは無理。
(高齢者施設)
・(発言した医師の施設では)クラスターは起きていない。以前は本当に大変だったが、いまは嘘のようになくなっている。ワクチンの圧倒的な効果を実感している。ほぼほぼ打ち終わっている。
(在宅医療)
・非常に非効率。
・ホテル借り切って、集中的に入ってもらえれば。
・在宅酸素療法の装置は東京都が500台ぐらいストック。1000台ぐらいは出せるのではないか。
(出産数)
・出産は自粛している人が多い。
・妊婦でワクチン打っている人は少ない。
・妊娠したらワクチンを打ってはいけないと考えている人が多い。
・打っても問題はない。後半にかかってしまうよりは、早い段階で打ってしまった方がいい。
・胎内感染例はない(医師の施設)。
(抗体値の低下について)
・おこってくると思う
・日本の場合は海外より遅れて始まったので、海外を参考に追加接種をどうするかと判断すべきかと思う。
参考