東京オリンピック体操女子で銅メダルを獲得し、日本で初めて個人種目のオリンピックメダリストとなった村上茉愛選手の記者会見の全文。前回リオデジャネイロ大会からの5年間を「貴重な時間だった」と語り、銅メダルはその5年を踏まえたもので貴重なものと話した。現役は続行するようだ(2021/08/04)。
村上茉愛選手の記者会見全文
本当に幸せな1日でした。
きょうも、いろんな方からのインタビューだったり、こういう会見をしてメダリストになったという嬉しさと、今後もメダリストとして自覚を持ってやっていかなきゃいけないなという2つの思いがあります。
(この先について)
まずは世界選手権が北九州であって、会場になることが決まっているので、そこに向けてまずは頑張っていきたいなとは。一番近い目標ではあるし。メダリストとして演技を日本の皆様に見せることができるので、昨日みたいないい演技が世界選手権でも披露できるように練習していきたいと思います。
一応、集大成としていろんな人にいっていますけど、もともとは世界選手権が日本ではなかったので、オリンピックが終わってから決めようかなと思っていたんですけど、今はオリンピックが終わって、国内での世界選手権もあるので、メダルも取れて気持ちも体も前を向いて、まだまだ頑張りたいなと思えた瞬間だったので、自分が気持ちがきれないように頑張っていかなきゃいけないし、体がもう厳しいと思えるぐらいまでもうちょっと頑張ってみたいなと、今率直に思っています。
(団体と個人総合5位、個人床銅メダル。リオからの5年間を踏まえどういう大会だったか)
波がすごく上下していて上も下も味わった5年間だったと思います。人間性というかスポーツをしていく中での精神力というのはすごく鍛えられたと思う5年間だったので、自分にとってはその5年間を踏まえた銅メダルだったので、すごく貴重な5年間だったと思います。
(世界選手権とオリンピックのメダルの差は)
種目別でのメダル獲得ですが、スペシャリストとしてもそうだし、オリンピックのメダリストはオリンピックでメダルを取らないと言ってもらえないので、いままで世界選手権で2度メダルを獲得していますが、本当にメダリストって心から自信を持って言えるのはこのオリンピックでメダルを取ることだなってこの5年間で思っていたので、本当に取ることができて、胸を張って私は床で銅メダルを取ったメダリストって言えると思ってます。
さっきも言ったように、上も下も味わう5年間だったので、どんなに辛いことがあってもメダルを取りたいっていう思いはこの5年間一度も変わったことはないので、その気持ちが変わることなく5年間やってきた、内容の濃い5年間だったので、それがすごく詰まった銅メダルだと思っています。
(寺本選手と昨夜やりとりは)
先に団体で終わったメンバーもいるので、離村したメンバーからはテレビ越しで応援していましたって。すごいかっこよくて、茉愛さんを目指して今後も頑張りたいですという連絡をくれたので、それはキャプテンとして代表となる演技をできたことも誇りと思うし、目指していきたいと思ってくれるようなアスリートになれたということは、今後の自信につながるのかなと思う。
寺本選手とは試合の前も後も連絡して。もともとそんなに深く語り合うという感じではなく、なんでも言い合えるような仲という感じだったんですけど、試合が終わったら本当に夢のようだねってお互い言い合って、手紙ももらったんですが、茉愛がいい演技ができたら私も本当に嬉しいからって言ってもらえてたので、明日香に喜んでもらえるような演技ができて本当に良かったので。
今は落ち着いたら会いたいねっていう連絡はしました。
(ご家族とはなにかやりとりは)
昨日は試合の前はとにかく3日前から、茉愛ちゃんの笑顔が見たい、楽しんでねって言ってもらっていました。昨日演技が終わって、文章で伝えるのも違うのかなと思ったので、直接自分の声で伝えたいなと思って電話したんですけど、あまりにも母が泣きすぎていて、何を言っているのかわからなかったので、落ち着いてからにしよっか、といって。
母はいろんな感情を伝えたかったのだろうと思うんですが、泣きすぎていて伝わらなかったので、このオリンピックが終わって離村したら母に会えるのでそうしたら話したいなと思っています。
(表彰式で花束をROCのメルニコア選手と交換したのは)
特に打ち合わせはしていなく思いつき。メルニコワ選手とはずっと戦ってきて、お互いトップでやってきたので。ドーハでは個人総合で私が勝つことができたし、床でも彼女を抜かすことができて、ドーハの世界選手権の最後の床の時にすごく泣いているのが印象的で、毎回毎回気持ちを込めて演技しているなっていうのがすごく伝わってきて、勝手に自分が思い込んでいるだけですけど、お互い3位という表彰台に乗ることがすごく私自身、嬉しくて。
何かしてあげたいなという気持ちもあったし。
お互い同じ点数で表彰式に乗るのも滅多にないことだと思うので、何かやってあげたいなって。
感想・まとめ
リオデジャネイロからの5年間の重みを感じる記者会見でした。
オリンピック・メダリスト村上茉愛選手の誕生に立ち会った気がしました。
銅メダル、おめでとうございます。
参考
🏅メダリスト記者会見ライブ配信🏅
— Tokyo 2020 (@Tokyo2020jp) 2021年8月3日
村上 茉愛選手✨#Tokyo2020 #体操 #オリンピック #メダル #日本 https://t.co/AaQfQyHGTT