大きな社会問題となっている列車内の痴漢行為防止策として、JR東日本が2020年2月下旬から埼京線でスマホアプリを使った「痴漢防止システム」の実証実験を実施するそうだ。6月には実際の被害通報を想定したテストに入る(2020/02/04)。
概要
スマホに専用アプリをインストール。アプリ内のボタンを押すと列車内で痴漢行為を受けたことを車掌に通報できる。車掌は通知内容に基づき、車内放送で注意喚起を行う。
第1段階 機能検証とお客様の反応の確認(需要性確認)
実施期間 2020年2月下旬〜3月下旬
実施路線 JR埼京線(大宮〜新宿の上下線)
実施時間帯 午前7時〜10時
試験内容
①社員とモニターがあらかじめ設定されたタイミングで専用アプリの通報ボタン押下
②乗務員のタブレット端末に通知
③車掌が試験放送であることを伝えた上で注意喚起。
放送内容は3パターン。
パターン1 一般的なマナー放送「痴漢を見かけた方はお知らせください」
パターン2 迷惑行為があったことを伝える放送「車内のお客様より迷惑行為の連絡がありました」
パターン3 ○号車から痴漢通報があったことを伝える放送「○号車のお客様より痴漢の通報がありました」
(JR東日本)
第2段階 専用アプリの痴漢防止効果確認
実施期間 2020年6月以降
実施路線 JR埼京線
試験内容
①モニターによる通報(痴漢行為を受けたと認識した場合)
②乗務員のタブレット端末に通知
③車内放送 放送内容は1パターン。最寄りの駅員と連携する(警察への通報など)
(JR東日本)
感想・まとめ
効果があるとわかれば一気に広がるだろうが、現状の119番通報や110番通報の運用状況を見ていると、いたずら通報も課題になりそう。