少し古いが2023年地価公示を踏まえて23区の住宅地の平均価格変動率マップの変化を確認しておく。2021年の対前年変動率は23区全てでマイナスとなったが、2022年、2023年はプラスに戻っていて、その幅も拡大している。地価動向に関する説明の内容が大きく変わった点にも注目(2024/03/27)。
住宅地平均変動率概要
地価公示における住宅地の平均変動率の直近3年の変化(対前年変動率)を見る。価格そのもので見ないのは変化が見えないから。
①2023年1月時点
住宅地の地価動向
・新型コロナ感染拡大に伴う行動制限の長期化、テレワークの進展等により在宅時間が延び、より広い住宅、良好な住環境を求めるニーズ拡大。
・富裕層を中心とした資金の余裕が住宅需要に向かう
→マンション素地に対する需要が急速に高まっている
①2022年1月時点 コロナ影響下
住宅地の地価動向
・新型コロナによる影響は低減。テレワーク浸透など生活様式の変化に伴う住宅環境見直し、富裕層を中心とした需要の拡大から上昇傾向へ転じた
・交通利便性が高い地域等で根強い需要。
・交通利便性が劣る地域、斜面造成地、河川沿い低地、人口減/高齢化が進む地域は需要減少続く
②2021年1月時点 コロナ直撃
住宅地の地価動向
・全般的に前半期を中心に新型コロナの感染拡大に伴う経済活動の停滞や将来的雇用や所得に対する不透明感などから需要が低迷。後半期には回復傾向に
・交通利便性が高い地域等で根強い需要。
・交通利便性が劣る地域、斜面造成地、河川沿い低地、人口減/高齢化が進む地域は需要減少が顕著
感想・まとめ
23区の地価の平均変動率を「色」の変化で見る。それぞれその年の1月1日時点の公示地価を基本としているので、前年からどれだけ動いたかを示すもの。
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在宅勤務の増加と富裕層の余裕資金が住宅需要を押し上げているという分析。
2023年1月現在ではブレーキがかかる傾向はみられていないようだ。
2024年1月現在についてはもう少し後に。