どらったら!!

東京都中央区、江東区の臨海部を中心としたメモ。独自の情報を除いては、報道ベースではなく、発表主体の情報をベースに書くことを基本にしています。最近はゲリラ的な花火大会情報も提供。

#1801 ★速報★公職選挙法違反の疑いで江東区長辞職意向 東京地検特捜部、2023年10月24日

2023年10月24日午前、江東区役所の区長室に東京地検特捜部の家宅捜索が入ったことが報じられた。4月の江東区長選挙に関する公職選挙法(以下公選法)違反の疑いということで、区役所と江東区長の自宅が強制捜査を受けたそうだ。大事なので報道から概要をまとめておく(2023/10/25)

(追記1)木村区長が東京地検特捜部の任意聴取を受けたとの報道(2023/10/25)

 江東区長を任意聴取 ネット広告で投票呼びかけた疑い 東京地検特捜部 | 毎日新聞

(追記2)木村区長、区議会本会議を欠席(2023/10/25)

 木村弥生江東区長が区議会本会議欠席「捜査協力のため」区長選めぐる公選法違反容疑で強制捜査(日刊スポーツ)

(追記3)木村区長、辞職の意向固める(2023/10/26)

 江東区の木村区長、辞職の以降固める 公選法違反容疑で家宅捜索

報道概要

・4月に当選した江東区木村区長陣営の公職選挙法違反容疑で、江東区役所の区長室と木村区長の自宅が東京地検特捜部の家宅捜索を受けた。

NHK

・4月に初当選した江東区の木村区長の陣営が区長選挙期間中、動画投稿サイトに自身への投票を呼びかける有料広告を出していた=公選法違反容疑で家宅捜索

YOUTUBEに木村候補の姿、「木村やよいに投票してください」という6秒間の有料広告が出され、公選法違反容疑で刑事告発を受けていた

・10月24日、東京地検特捜部が区役所の区長室などを捜索した

・選挙期間中にインターネット上の有料広告で候補者名などを表示して選挙運動を行うことは公選法で禁じられている

・木村区長は8月に会見。広告を出したのは陣営のボランティア。「SNSを使った選挙運動を行いたい」という申し出があり木村氏自身が承諾したと説明

江東区は「捜査状況を見守る」とコメント

東京 江東区長 有料広告で投票呼びかけか 区長室など捜索 | NHK | 選挙

朝日新聞

・家宅捜索は10月24日午前。区長室と区長自宅

・スタッフに任意で事情を聞いている

・木村区長は8月の会見で「監督不行き届き」を陳謝した

江東区長室を捜索 選挙中に有料ネット広告の疑い 東京地検特捜部:朝日新聞デジタル

読売新聞

・有料動画広告を動画投稿サイトに出し約38万回再生された

・費用約14万円は木村氏のクレジットカードで支払われた

・2013年施行の改正公選法はネットを活用した選挙運動を解禁したが、経済力に左右されない公平な選挙実施のため、候補者の氏名などを示した有料広告を掲載することは禁じている。罰則は2年以下の禁錮または50万円以下の罰金

江東区長、ネットに有料動画広告を出し38万回再生…公選法違反疑いで区役所捜索 : 読売新聞

参考 東京地検特捜部(Wikipediaより)

特別捜査部 日本の検察庁の一部門。東京、大阪、名古屋に設置

・大規模事件など、集中的に捜査を行う必要がある案件に取り組む機関として存在

・政治家汚職、大型脱税、経済事件を独自に捜査

以下 東京地検特捜部

・日本最強の捜査機関と呼ばれる

・政治家案件ではロッキード事件以降の捜査で完全無罪確定判決が出たことがない

参考 区長の辞職と選挙について

市長選挙に関する規定(法33条1項)

・任期満了による選挙は任期満了日前30日以内

・その他の選挙は欠員が生じたなどの事由発生の日から50日以内

特別区の特例(法266条)

・この法律中、市に関する規定は特別区に適用する

現職市長が辞職した場合

・5日以内に市の選挙管理委員会に通知が行われる

・通知から50日以内に後任の市長を決める選挙が実施される

・新市長が当選した場合の任期は選挙が行われた日から4年間

・現市長が再出馬した場合の任期は変わらない

現職市長に対する不信任決議の場合

・不信任が議決された場合、市長は10日以内に議会を解散するか、失職する

・議会を解散した場合は、市議会選挙で選ばれた新たな市議会で全議員の2/3の議員が出席し過半数の賛成が得られれば不信任決議を再度議決できる。この場合市長は直ちに失職する

・議会を解散しない場合には10日で失職する

参考 市長の任期途中の辞職・失職に関する研究

1975年度から2016年度 現職の任期途中での辞職失職による市長選挙の事由

全体 620件

死亡 190件

病気 110件

逮捕・起訴 74件

 収賄 49件/選挙違反 12件/収賄・選挙違反 4件

国政・県政転出 71件

引責辞任 44件

出直し選出馬 25件

選挙違反 12件の内訳

買収 8件

寄付行為 3件

現職市長の任期途中の辞職・失職(甲南大学機関リポジトリより)

感想・まとめ

現時点で、直ちに木村区長が辞職するという話ではないが、考えられるシナリオの一つとしてまとめてみた。

政治家案件ではロッキード事件以降の捜査で完全無罪確定判決が出たことがない(ウィキペディア)という東京地検特捜部が出てきているので、ただ事ではないよなあ。

今後どうなっていくのか、捜査の状況を見守りたい。

・・・

甲南大学機関のレポート、大変興味深い。

参考リンク等

www.tokyo-np.co.jp

kimuyayo.jp

木村弥生(きむらやよい)| 江東区長選挙 2023 | 政治山