どらったら!!

東京都中央区、江東区の臨海部を中心としたメモ。独自の情報を除いては、報道ベースではなく、発表主体の情報をベースに書くことを基本にしています。最近はゲリラ的な花火大会情報も提供。

#1049 新橋駅西口再開発竣工は最速でも2030年以降か 事業者計画

新橋駅西口の再開発について触れたことがなかったので、少し調べてみた。一応、関連事業者の事業計画では2028年3月期の着工が示されている。すると竣工は2030年以降だろう(2021/11/03)

f:id:dorattara:20211103060727p:plain

新橋駅西口地区市街地再開発事業検討区域=中の人作成

検討区域

・新橋駅西口のSL広場、ニュー新橋ビルを含む約2・8ヘクタール。

f:id:dorattara:20211103045836p:plain

新橋駅西口地区市街地再開発準備組合

・主要用途 オフィス、商業施設

・事業協力者 野村不動産、NTT都市開発

街区構成

SL街区 烏森通り〜外堀通りの間

桜田街区 その他の部分

・両街区に複数の高層ビルを作る計画、高さは120−130m。

スケジュール

f:id:dorattara:20211103055603g:plain

市街地再開発の流れ

・この図に当てはめると第1段階に止まっているようだ。解体が始まるには少し時間がかかるのかもしれない。

f:id:dorattara:20211103050212p:plain

野村不動産HD=2021年10月

・2014年 9月 新橋駅西口地区まちづくり協議会設立

・2016年 3月 新橋駅西口地区市街地再開発準備組合設立(第一段階)

 権利者総数の2/3、ニュー新橋ビルでは区分所有者の4/5以上が加入

・2018年 都市計画決定(16年時点から2年後)

・2019年 7月 まちづくりガイドライン改定

・2021年 権利返還計画認可(16年時点から5年後)

・2026年 竣工(16年時点から10年後)

・2028年 3月期(フェーズ3後期) 着工(野村不動産・中期経営計画)

課題

・柳通りの一部が戦後70年に渡り都市計画道路指定による建築制限を受けている

・歩行者、自転車が服装する駅前広場、防災性、耐震性、不燃化に不安のある建物が多い

→周辺土地利用と調和した業務・商業施設を整備する。帰宅困難者対策など防災機能整備、メトロ銀座線とのアクセス向上に取り組む

参考:新橋・虎ノ門地区まちづくりガイドライン(2019年7月改定)

まちの構造

f:id:dorattara:20211103053157p:plain

新橋・虎ノ門地区まちづくりガイドライン

・新橋と虎ノ門の2つの拠点と、これらを結ぶ結節軸の新虎通りで街の骨格を形成。

・2つの拠点の間に南北軸を設置、人の活動と回遊、賑わいを創出

・周辺の緑地を結ぶネットワークを形成

拠点駅の機能強化に向けた重層的歩行者ネットワーク形成

f:id:dorattara:20211103053707p:plain

新橋・虎ノ門地区まちづくりガイドライン

ゆりかもめと都営浅草線新橋駅に22mの高低差。愛宕山を中心に地形の起伏も大きい

・高低差が大きい地域では駅構造強化と合わせ、バリアフリーに配慮した重層的歩行者ネットワークで、安全快適な歩行者空間を作る。

・多様な交通手段の乗り継ぎ、乗り換えができる空間整備による回遊性向上を目指す

新橋駅周辺エリアのまちづくり方向性と重点方策

f:id:dorattara:20211103054417p:plain

新橋駅前地区=新橋・虎ノ門地区まちづくりガイドライン

・防災対応力の強化と交通結節点としての玄関口形成

参考:ニュー新橋ビルのすぐには解決できない悩み(東洋経済

・ニュー新橋ビル単体の建て替えでは容積率の割増は望めない

・一般に敷地が広い方が高いビルを建てやすい

・区分所有者の負担を減らすためにSL広場、南側一部街区を取り込んで事業エリアを2・8ヘクタールに拡大して市街地再開発準備組合を設立

・新橋駅東地区を加えて2017年度からまちづくりガイドライン改定に着手

ニュー新橋ビルのすぐには解決できない悩み | 街・住まい | 東洋経済オンライン

感想・まとめ

2019年のまちづくりガイドライン改定以降、港区の大きな動きはなさそうだ。計画全体としては基本計画がでてこないとイメージもしようがない。

・・・

2028年着工からスケジュールを逆算すると、退去、解体、着工の時間に余裕はない。事業着手段階に入るのが2023年ごろで、設計と埋蔵文化財調査を並行させて2025〜2026年に実施、着工は2028年、建設2〜3年として2030年ぐらいの竣工というイメージか。

 

相当遅れそうな気がするが、すぐに動きがあったりして。

・・・

交通ターミナル化は難しい。駅西口に車を引き込むとエリアの分断が起きそう。東京BRTの乗り入れも困難だろう。そこで、いっそ車の乗り入れをなるべく排除したまちづくりはどうだろう。

・・・

汐留側の東口とSL広場側の西口を同じような味付けのまちにはしないでほしいなあ。新しい「ふるいまち」を作れるといいのだけど。

防災力を高めつつ、どううまくまちづくりをしていくかは事業者の腕の見せ所。

参考:新橋口東口再開発イメージ(2022/05/18追加)

新橋駅東西駅前再開発イメージ=中の人作成

ゆりかもめ新橋駅の入出場ルートは新橋駅東口再開発ビルの内部に取り込まれる形になるイメージ

参考

新橋駅西口地区 約2・8ヘクタールの駅前再開発事業(2016年3月)

www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp