どらったら!!

東京都中央区、江東区の臨海部を中心としたメモ。独自の情報を除いては、報道ベースではなく、発表主体の情報をベースに書くことを基本にしています。最近はゲリラ的な花火大会情報も提供。

#384 新型コロナウイルス報道への批判について 川松真一朗都議会議員の動画テキスト全文

東京都議会の 川松真一朗議員がYOUTUBEにアップロードした新型コロナウイルス報道に関する批判動画(2020年2月11日)。


【時事解説#19】日本のメディアに、世界のメディアに川松は怒っています。

 

について、内容が重要だと思い全文テキストに起こした。

10分超の動画を見る人はなかなかいないと思うので。

 

テキスト全文

今朝も朝から横浜のクルーズ船の中から新たな感染者が見つかりました。
その中には検疫感が一人含まれているということで、朝のワイドショーをやっている時間に速報が出たものですから、加藤厚生労働大臣の記者会見が放送されたり、いろんな意見が出ていました。
その時に、なぜ、この対応を厚生労働大臣や現場の人たちが批判されなけれないけないのか。
私はそれに対してきょう許せなくてこの動画を撮りたいを思っているんです。
テーマとしては正確な情報が日本のマスメディアに伝わっていないのではないか。

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YOUTUBE)

クルーズ船の対応を全力でやっている。
持ち場持ち場でいろんな人たちが。
それにもかかわらず、しっかりとそれが伝わっていない。
このことについて、お話ししていきたい。

横浜で泊まっているクルーズ船の立場はどうなんだと、思いますね。
人だったら国籍だとか戸籍があるが、船にもある、船籍というのがある。

この船籍が日本なのかどこなのか。これが大切だと思う。

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YOUTUBE

横浜のクルーズ船は実はイギリス船籍の船。

kotobank.jp
今、船内は「イギリス」なんです。
このクルーズ船の中はイギリスで、日本ではないのです。
イギリスの法律の支配下にあるわけです。

ですから、日本の政府が「ああしたほうがいい」「こうしたほうがいい」と言っても、船長と連絡を取り合って、イギリス側の皆さんの理解を得られなければ、日本が好き勝手にやれるかと言ったらルール上できない。
ただ、今、船が泊まっているところは日本の領海内。横浜ですから。
日本の領海内に、日本に立ち寄ろうとしている船で、日本の人たちが多く乗っている、というのはわかるんだけれども、日本政府はルールを乗り越えて、船に対していろいろな対策はできない。

なぜ、これを日本のメディアは一緒になって伝えてくれないのか。
一方的な批判だけ伝わっていくのか。


これだったら現場の人たちはどんなに手があったってやりきれない。

もう、必死な思いで、毎日毎日対応している。
いろんな検査をやろうと思っても、検査だって快適な検査ができるわけではない。一人一人見極めながら検査していかないといけない。

 

何にもやっていないかのような報道することは許せない。

 

▼感染者数のカウント、クルーズ船内(イギリス)は別。
それと同時に、加藤厚生労働大臣が何度も強調しているが、日本の国内で新型コロナウイルスに感染したという人の数と、クルーズ船内で感染した人の数は別に考えてくださいよ、と何度も言っている。
これは、日本で発生したわけではない。
クルーズ船内、どこで感染して、どこで誰がうつしたかまだわからない状態の中で、なぜ日本の安全性、衛生面を問われなけれないけないのか。
正確に考えたほうがいい。

これをあるワイドショーのコメンテーターが、なんで一緒にしないんだ、と批判する。
できないでしょ。
船の中はイギリスなんです。
陸に上がれば日本なんです。

ここを、根本的なものを、ルールを乗り越えて日本を批判していたら、みんな「そうだそうだ」と思ってしまう。
日本政府は冷たい、厚生労働大臣は冷たい、そう思うでしょう。
やりたくてもできない、という現状があることを知っていただきたい。

 

▼海外反応

ロシアの報道官、ザハロワ報道官がロシアのラジオ番組で「日本の対応は混沌としていて場当たり的だ」と批判している。ザハロワさんは、ロシアの専門家とも協議したが日本の対応には大きな疑問があると指摘していると。
実際に、ダイヤモンドプリンセス号には24人のロシア国籍の人が残っているとロシア大使館は指摘しているわけですが、このロシアの外務省が批判しているというのは、朝日新聞デジタルで2月11日の夕方に配信された。
これを見て、そうだろうなと、ロシアの人たちからすれば、自国籍の人が乗っていますから、もっと日本ちゃんとして、という思いはわかるんだけれども、このロシアの報道官の言葉だけ切り取ったら、またこれだけ見た人は、やっぱり日本おかしい、となってしまう。

できないんでしょ。
ロシアの専門家と協議したという報道官は語っているが、何の専門家と協議したか。衛生面の対応について協議したのか、船舶関連の専門家と協議したのか。そういうことも含めてしっかりと伝えて、ルールの壁があるということを伝えなければ、どんどん日本は悪いほうに行ってしまう。

 

自民党の人間だから、自民党側の政府を擁護しているとかではなく、正しい情報に基づいて批判してほしい。
正しい情報に基づいて応援をする。これは当たり前のこと。

この緊急事態に、自分たちのことを考えてあたっている現場の人間なんているはずがない。

そして、これに合わせていくと、ロシアの後、WHO(世界保健機関)のドクター、この週末に出てきた話です。
マイプライアン?さん、WHO緊急事態対応を統括している医者。
2月7日の記者会見で、14日間ダイヤモンドプリンセスの船内待機とした日本政府の対応に理解を示したけれども、環境が悪いところに置きすぎではないか。健康面だけではなく、精神面でもケアも必要だ。ちょっと悪いサイクルに入っているのではないか、と強調したわけです。

これだって、ライアンさんだってわかっていたはず。
WHOだって現状はわかっているのに、なぜここで止めてしまうか。
毎日新聞の記事で見たわけだが、毎日新聞はその後に、日本側で発生した数と、船内で発生した数は分けていただきたいというお願いをWHOにして、WHOも実際に発生状況リポートを出しているが、これ、要請があってからは「そのほか」という分類で感染が出てきたと発表するようになった。

 

▼そのほか

だから、こう言った報道一つ一つ切り取ったって大変な話になっている。

もっと、政府が、加藤大臣も含めて「別だ」と分けていることに対して、政府は分けることに躍起となっているという報道もある。
分けたい、数をごまかしたいと。

違う。日本で純粋に感染が広がっていたなら、世界の人たちに日本はどういう国なんだと、どういう対応をしているのかと見られてもいいかもしれない。
船内の感染というのは、いつ感染したのかもわかっていない。
誰からいったのか。乗客なのか、乗組員なのか。いつどこで乗った人たちがウイルスを持っていたのか、それもわかっていない状態でなぜ一緒にできるのか。

政府の厚生労働省の対応を隠すためとかではなくて、当たり前の話をしている。
この数が一緒になってぐちゃぐちゃになっちゃったら、それこそ日本に誰も人が来なくなるし、日本に批判が出てくる。

それを正確に伝えない中で、どんどん情報が一人歩きしているから、世界中のメディアで日本が批判される。
許せないでしょう。

英語のメディアだけではない。
他のヨーロッパのメディアも、日本どうなの?と言われてる。
ちゃんとやってるんだ、ということをご理解いただき、この情報を日本中に広げないといけない。

その上で日本の対応、いろいろ言われています。

ウイルスは持っているけれども、症状がない人たち、自分で自己認識のない人たちが、もしかしたら広げちゃっている部分に対して、食い止めないといけないなかで、この船の基本原則を忘れて、政府の対応が悪いなどと言ったら、どんどん後手後手になってしまう。

この問題というのは世界中で取り組まないといけない問題。
ただし、クルーズ船ばかりが、14日、船内待機と言われた皆さんには本当に気の毒でならない。
楽しい旅行だった、お金をかけた。すごい豪華な旅行が突然こういうことになってしまった。

だからこの人たちを助けて、どんどん助けていかなければいけない。
サポートしよう、当たり前です。
情報出せることは出しましょう、ネットで情報を発信する、そして船内の人たちに知っていただく。
船内からもいろんなメッセージが出てくる。
それに対して答えていく。
当たり前なんです。

 

ところが、この船はイギリス船籍の船なので日本が好き勝手にできない。
今は人道的支援として、日本がルールのギリギリのせめぎ合いの中で、もっともベストな選択肢として船を助けているということを知っていただきたい。

それと同時に、ここまでこうやっていっているが、今、世界中からどんどん飛行機で日本に入ってきている。
クルーズ船だけではない。

湖北省武漢、こう言ったところの人たちは制限はかかっているかもしれない。でも中国国内、アジアを考えたら連日人が入ってきている。
飛行機が飛んできている。空港に行ったらわかる。

こう言った人たちだって、みんな検疫官のみなさんがみて、これは安全、大丈夫と思って入国を許可している。


全部、テレビで見ていること、ワイドショーでみていることだけに集中して、「ああ日本は可哀想なことをしている」、「もっと、船の人を助けてあげなきゃ」みたいな報道は、今日現在をもってやめましょう。

 

そして、正確な情報をもって、一番何が大切なのか。
水際で止めることの大切さ、これ以上感染を拡大させない、そして収束していく、はやくWHOの皆さんも、もっと早く早くと言ってやっている。
世界中が一つになってみんなで繋がった上でウイルス対策の安全、衛生面を確立しなければいけない時に、ちょっとしたかけらを拾って発信する。
ちょっとしたことを見せる、このことによって日本で一つにならない、世界で一つにならないというのは大変良くないこと。

中国も日本も含め、アジアも世界も一つになってこの問題に対策していかなきゃない。

 

正確な情報。
クルーズ対応はみんな全力でやっている。
ただ、できない壁がある。
このルールの壁をを乗り越えて皆さんと一緒になってやっていく。
きょうはそのことをお伝えしたかった。

感想・まとめ

・横浜のクルーズ船「ダイヤモンドプリンセス」の船内はイギリス。イギリス法の支配下にあるため、イギリス側の理解がなければ、やりたくてもできないルールの壁がある。これをメディアが伝えていない(正確な情報が伝わっていない)。

・今は人道的支援として、日本がルールのギリギリのせめぎ合いの中で、もっともベストな選択肢として船を助けているということを知っていただきたい。

・この緊急事態に、自分たちのことを考えてあたっている現場の人間なんているはずがない。みんな全力でやっている。

・クルーズ船の感染者数と日本国内の感染者数は一緒にはできない。船の中はイギリス。WHOの感染者レポートも「その他」の分類になっている。

まとめると、こんなところか。

追記(2020/02/13)

厚生労働省のサイトにはクルーズ船の感染者について、WHOは日本の発生とは別カウントとしていると書かれているだけ。理由は書かれていないので説得力がない。

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厚生労働省

新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年2月12日版)

参考

特になし。