東京都が優先整備6路線に位置付けていた、多摩都市モノレールの整備区間のうち、上北台〜JR箱根ヶ崎駅の先行整備方針が固まり、2020年度に基本設計に着手する。NHK、日本経済新聞などが報じた(2020/01/23)。
(グーグルアース)
東京都の新線整備基金を使う第1号になるのかな。
報道概要
・東京都が多摩都市モノレール(上北台〜JR箱根ヶ崎)の区間で先行整備方針固めた
・2020年度予算案に1億円を計上して基本設計に着手
・沿線自治体との協議を進め、国の事業認可を目指す
・東京都は鉄道事業者など関係者との協議を進め、調整できた路線から順次、事業に着手する方針
※「東京都が今後整備を目指す鉄道網」として、「都心部・臨海地域地下鉄構想」も一応含まれるととれる表現。
「多摩都市モノレールの延伸」概要=交通政策審議会答申より
(国土交通省)=赤線(今回)は加筆
区間延長 7・2キロ
総事業費 800億円
輸送密度 1日あたり12400人〜12300人
ピーク時最大断面輸送量 1時間当たり5300人〜5200人
費用便益比(B/C) 1・0〜1・1
累積資金収支黒字転換年 1年
(交通政策審議会答申資料より)
整備の意義(上北台〜箱根ヶ崎)
・多摩地域の主要地区館のアクセス向上
課題(上北台〜箱根ヶ崎)
モノレール導入空間確保
2005年3月11日 導入空間となる新青梅街道の幅員を18m→30mに拡幅する都市計画変更。6・7キロを5つの工区に分割して整備。
(武蔵村山市)
参考:第33期事業報告書(2018年4月1日〜2019年3月31日)
1日平均乗客数 144139人(前期比+1・2%)
営業収益 88億1700万円(前期比+1・3%)
営業キロ 16キロ
株主 東京都 79・9%
資本金 1億円
参考:東京都鉄道新線建設等準備基金
(東京都)
多摩都市モノレールの延伸区間は、東京都の基金が想定する優先整備6路線の1つ。準備基金は2018年度に東京メトロの配当、累計620億円を積み立て、2019年度には71億円を積み立てている(予算案)。
感想・まとめ
設計段階入りは多摩都市モノレールが一番乗り。
2020年度予算案で1億円の基金取崩が明示されている。
東京都の新線整備基金が691億円、事業費が800億円とすると、今後、半分ぐらいはここに突っ込まれてしまうかも。残りの優先整備対象は5路線。
・・・
今のところ第1グループ6路線に続くのは、都心部・品川地下鉄構想だろう。品川駅・田町周辺まちづくりガイドライン改定素案に明記されているし、掲載は確実。
あまり動きのない臨海地域地下鉄構想は3番手か。
ふわふわした「築地まちづくり方針(東京都、2019年9月)」にかろうじて掲載されている程度ではまだまだ苦しい。
参考
www.city.musashimurayama.lg.jp
多摩都市モノレールの延伸着手へ|NHK 首都圏のニュース https://t.co/qIFDygsI3z
— どらったら! (@Chuoinfom) 2020年1月22日