「地震発生可能性の長期評価」に基づく津波評価が初めて実施され、地震調査研究推進本部が公表した。これは今後30年以内に南海トラフ沿いで大地震が発生し、海岸の津波の高さが1回でも3m以上、5m以上、10m以上になる確率を自治体単位で評価した報告書(2020/01/24)。
下図は「3m以上」の30年超過確率。
今回の津波評価について
発表元 地震調査研究推進本部
ページ数 80
内容
南海トラフの地震活動の長期評価(2013年5月)に基づく津波評価。100年〜200年で繰り返すマグニチュード8〜9クラスの大地震(海溝型)で発生する津波が評価対象で、最大クラスの大地震は評価対象ではない。また、マグニチュード7クラスの地震員伴う津波も対象外。
震源域組み合わせパターン数 176(M7・6~M9・0の震源域で構成)
津波高を計算したケース数 348345ケース
最大水位上昇量を評価したもの(浸水深ではない)。
評価の流れ
中央区、江東区海岸の評価は?
今後30年以内に南海トラフ沿いで大地震が発生し、海岸の津波高が1回でも3m以上、5m以上、10m以上になる東京都自治体の超過確率(2020年1月)
30年超過確率を①6%未満/②6%〜26%/③26%以上の3段階で自治体ごとに区分。
※30年超過確率6%、26%は、それぞれ再現期間500年(500年に1度程度)、100年(100年に1度程度)に相当。
(本津波評価)
中央区
3m以上 6%未満(500年に1度程度・未満)
5m以上 6%未満(500年に1度程度・未満)
10m以上 6%未満(500年に1度程度・未満)
江東区
3m以上 6%未満(500年に1度程度・未満)
5m以上 6%未満(500年に1度程度・未満)
10m以上 6%未満(500年に1度程度・未満)
・・・
参考 東京都区部(港区、品川区、大田区、江戸川区)
3m以上 6%未満(500年に1度程度・未満)
5m以上 6%未満(500年に1度程度・未満)
10m以上 6%未満(500年に1度程度・未満)
※評価報告書には、最大水位上昇量の超過確率値が比較的低い場所について、津波一般に大して一律に安全である情報と解釈してはならない、と書かれている
感想・まとめ
これまでは、南海トラフ大地震が発生する確率、発生した場合に予想される津波高などが公表されていたが、今回は確率の面から評価したもの。
ひどい数字が出ないとは思っていたが、その通りになって少し安心した。
住居購入に際しては、無視できる程度と考えている。
参考