東京都が2024年12月に臨海部の地域公共交通計画についての分析結果を更新した。東京BRTの現状など地域公共交通計画の分析をまとめたもの。東京BRTに関するものが多い。現状、公共交通アクセスが低いのは豊洲四丁目のみになったそうだ(2025/01/22)。
- 東京都臨海部地域公共交通計画
- 東京BRTの概況
- 5つの計画目標と7つの数値目標について
- 目標達成状況まとめ(2024年10月時点)
- 計画目標① BRT等と連携した新たな公共交通ネットワークの構築ほか
- 計画目標② 地域間ネットワーク改善
- 計画目標③ 多様な端末交通の充実
- 計画目標④ 乗り継ぎ抵抗の減少
- 計画目標⑤ 新たなまちづくりと連携した公共交通網の形成
- 感想・まとめ
- 参考リンク等
東京都臨海部地域公共交通計画
目的 臨海部(青点線)の都市造りと整合した公共交通網構築のため策定する
計画期間 2016年度〜2025年度(10年間)
計画区域:中央区、港区、江東区の一部
東京BRTの概況
運行開始 2023年5月1日
2024年2月1日に選手村ルートが運行開始。当初計画の路線が揃った
主な区間の所要時間
勝どきBRT→新橋 約4分
HARUMI FLAG→新橋 約11分
国際展示場→新橋 約15分
運行回数・輸送力
5つの計画目標と7つの数値目標について
目標達成状況まとめ(2024年10月時点)
計画目標① BRT等と連携した新たな公共交通ネットワークの構築ほか
数値目標
1 計画区域の居住地から目的地までの加重平均時間の短縮
新橋駅までの時間 目標4・6分短縮→現状2・4分短縮
晴海5までの時間 目標9・2分短縮→現状9・1分短縮
新たな輸送需要に対応した路線バス拡充 1路線以上
2 東京BRT含め4路線:東京BRT,JRバス関東(達成)
分析
新橋駅までの時間はBRT選手村ルート運行開始により晴海五丁目地区を中心に5〜10分の短縮効果
BRT沿線以外の人口増加により、BRT運行による時間短縮効果が小さくなった
計画目標② 地域間ネットワーク改善
数値目標
アクセス世が低い地域の居住割合の減少 20%以上
→41・2%減少(達成)
分析
BRT運行などにより、2015年と比較して交通不便地域の人口は0・88ポイント減少、目標に到達。
計画目標③ 多様な端末交通の充実
数値目標1
駅端末公共交通機関分担率の向上 増加
→大都市交通センサスの証左項目から外れ、評価困難
数値目標2
自転車シェアリングポート数の増加 20以上
→66箇所増(達成)
分析
今後も穏やかに増加へ
計画目標④ 乗り継ぎ抵抗の減少
数値目標
乗り継ぎにおいて物理的繋がりが取れた施設、ユニバーサルデザイン、バリアフリー、情報提供等の充実した交通結節点の新設 目標1箇所→現状3箇所
→虎ノ門ヒルズ、ミチノテラス豊洲、晴海五丁目ターミナル(達成)
※1年前の評価では虎ノ門ヒルズはカウントされていないかった。
分析
虎ノ門ヒルズ(2020年6月):BRTや高速バスが発着するバスターミナルが地下鉄2駅と結節
ミチノテラス(2022年2月):ゆりかもめの豊洲市場駅と直結する交通結節点
晴海五丁目T(2024年2月):バスターミナル、駐輪場、シェアサイクルポート、船着場の一体整備
計画目標⑤ 新たなまちづくりと連携した公共交通網の形成
数値目標
新たなまちづくりにおける新しいモビリティサービス導入
まちづくりと連携した試行導入 1件以上
→3件導入(BRT、シェアサイクル、舟運)=達成
※2024年1月はバス+シェアサイクルで2件導入とカウントしていた
分析
ミチノテラス開業でゆりかもめ以外にBRT、空港連絡バス、シェアサイクルが選択可能に
晴海五丁目ターミナルでは、バスターミナル、シェアサイクルポート、隣接の船着場も整備。
感想・まとめ
進捗報告ということだね。
東京BRTに関してこんな言及があった。
事業計画上の検討路線について、実施に向けた検討を実施することとし、今後の協議会の中で検討状況を提示していく
いよいよ、具体的な東京駅乗り入れが俎上に上がるのかな。