どらったら!!

東京都中央区、江東区の臨海部を中心としたメモ。独自の情報を除いては、報道ベースではなく、発表主体の情報をベースに書くことを基本にしています。最近はゲリラ的な花火大会情報も提供。

#1766 2023年7月後半以降の異常高温の原因は? 気象庁が見解

2023年7月以降の記録的な高温に関し気象庁が分析結果を示した。背景に大規模な大気の流れがあったそうだ。この夏、日本の大部分は30年に1回以下の異常高温に見舞われていた(2023/08/30)。

なぜ暑くなった?

1️⃣フィリピン付近で台風を含む積雲活動が活発に(冬に収束したラニーニャ現象の

影響で熱帯インド洋での積雲対流活動が例年より活発ではなかった)

2️⃣日本付近で上層の亜熱帯ジェット気流が北に偏って暖かい高気圧に覆われた(ヨーロッパ、地中海方面のジェット気流の蛇行が影響)

3️⃣下層の太平洋高気圧の張り出しが記録的に強まった

4️⃣北日本周辺の海水温が記録的に上昇

5️⃣地球温暖化

気象庁

具体的にどれだけ暑かった?

地域平均気温平年差(5日移動平均)=気象庁

北日本が特にヤバイ。

・西日本と沖縄・奄美はそうでもない。

記録的猛暑となった7月下旬の状況

太平洋高気圧の張り出しが強まり、北日本を中心に記録的高温になった。

平均気温平年差(7月下旬)

北日本 +3.9度(1946年の統計開始以降1位)

東日本 +1.9度(統計開始後2位)

 東京都心 7月の猛暑日の観測日数最多を記録(13日)

8月の状況

太平洋高気圧は東へ後退。高気圧の縁や動きの遅い台風が南から暖かく湿った空気を日本に運んだ。このため、北日本と東・西日本の日本海側を中心に気温が平年より高い状態が続いた

8月10日に記録した最高気温と最低気温(フェーン現象による)

石川県小松   最高気温 40・0度

新潟県糸魚川市 最低気温 31・4度(最低気温の歴代全国1位)

8月上旬の気温平年差

 東日本日本海側 +3・4度(1946年の統計開始以降1位)

 西日本日本海側 +2・1度(1946年の統計開始以降1位)

全国のアメダスで観測された猛暑日の地点数

全国のアメダス地点で観測された猛暑日の地点数=気象庁

海水温が異常に上昇したことも影響か

北日本の異常高温は周辺海域の海水温の著しい高温状態が影響した可能性 

7月の平均海面水温平年差=気象庁

感想・まとめ

 異常高温は持続的温暖化傾向に伴う全球的高温傾向の影響が加わったと考えられるとのこと。下図は30年に1回以下の高温、低温、多雨、少雨のエリアを図示したもの。日本列島は九州と沖縄を除き、すっぽりと高温域に入ってしまった。

2023年7月の世界の異常気象

この夏ほど、暑さ対策をしたことはなかったが、これが普通のことになるのはほぼ確実。恐ろしい。

参考リンク等

www.jma.go.jp