電動キックボードシェアを展開するLUUPの規約改定(2024年4月20日付)が話題になっている。何がどう変わったのかをまとめた表記が一切なかったので、テキスト比較ツール「diff」を使って差分を抽出してみた(2024/04/13)。
差分を抽出してみた(左:改訂前 右:改定後)
冒頭(左:改訂前 右:改定後)
差分1 搭乗者傷害保険(左:改訂前 右:改定後)
・補償内容が明記されていたものを「当社所定の条件」(ならなんでも?)と変更。補償内容を規約の外に出した形。
・改訂前は搭乗者傷害保険の内容、損害責任補償の内容(サイクル、スクーター)が明記されているが、改定後は損害保険を付与するとだけ書かれていて補償内容は書かれていない。
・内容に変更がない部分の表記に「保険会社から現実に支払われる額を超える損害は登録ユーザー負担」とあるが、補償内容が示されていないので意味合いは変わる。
違約金の設定
・指定返却場所以外への返還 3万円
・盗難・事故報告、盗難・事故の保険関連書類の提出遅れ 3万円(新設)
・放置車両確認標章が貼られるか、放置したと判断された場合 5万円
・故意か過失で損傷、盗難させたと判断された場合 20万円
差分2 違約金(左:改訂前 右:改定後)
違約金が発生する事項の追加
違約金 3万円
・盗難、事故発生時に直ちにLUUP側にLUUP側が求める事項を報告しない場合
・LUUPが指定する保険会社が求める書類その他、盗難、事故に関する資料を速やかに提出しなかった場合
末尾(左:改訂前 右:改定後)
利用ツール:difff《デュフフ》
LUUPから「追加のお知らせ」
「保険が付帯しなくなるということはなく、現在と同内容の保険が付帯されます」
参考 ポートの状況
・ポート数 5600(2024年1月2日、自動運転ラボ)
感想・まとめ
LUUP「追加のお知らせ」によると、現在と同内容の保険が付帯するという説明だった。そうすると今回の利用規約変更の目的は「保険の補償内容を変更する場合に、利用規約の改定を不要にすること」ということになる。
現在の補償内容が変更される場合に告知はされるのだろうか。
その辺りがやや心配。
上場しようという企業なので、そう変なことはしないと思うけどね。