羽田空港の複合施設「HiCITY」(エイチ・アイ・シティ)と羽田空港第3ターミナル間で、一般利用客向け自動運転バスの実証実験が2021年12月11日にスタートした。これまでの運行から踏み出して、公道での技術検証を行うというもの。年内30日まで実施予定で、参加には事前予約が必要。2022年度を目処に限定地域における自動運転実施を目指すそうだ(2021/12/09)。
※自動運転レベル4:限定地域においてシステムが全ての動的運転タスクおよび作動継続が困難な場合の応答を行う
実証実験概要
期間 2021年12月11日〜30日
運行時間 1000−1530(正午−1300を除く)
走行距離 約3・9キロ
走行時間 往復約30分
走行速度 約20キロ/時
運賃 無料
使用車両 NAVYA ARMA
自動運転の高度化について
自動運転の高度化は着々と進められている。一時停止後の走行再開、ドアの開閉などは自動化されたほか、時刻表に合わせた自動発車、遠隔地からの緊急停止、発車操作をできるようにしている。
NAVYA ARMAの概要
乗車定員 11(運転手含む)
動力 電動機
寸法 全長4・76m、全幅2・11m、全高2・65m
車重 2470キロ
GPSによる自車位置測定とレーザースキャナーによる障害物検知により、あらかじめ設定したルートを低速で自律走行する。
#174 港区・イタリア街でハンドルのないバスが公道走行 2019年7月3日から3日間 - dorattara! Season4
参考:乗車予約ページ(下記「参考」リンクより)
参考:これまでの自動運転の実績
運転開始 2020年9月18日
※無事故継続中
運行便数 30分毎、12便/日
累計乗車人数 42000人
累計走行便数 9200便
参考:運賃脱却のビジネスモデル
これまでのビジネスモデルは運賃収入。地方の9割の路線バスは赤字。
「HiCITY」では持続可能な交通サービスを実現するために「運賃脱却のビジネスモデル」を推進。自動運転バスを無料・高頻度で循環させ、運行エリアの活性化を図ることによる波及効果(エリア内商業の活性化、地価維持等)を狙うもの。運行コストは「HiCITY」に必要な施設運営コストと位置付けている。
感想・まとめ
エイチ・アイ・シティでの自動運転車は、「施設のエレベーターと同じ」という視点はなるほどとおもった。
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現在もHiCITY内で自動運転はしているが、利用者は1日数人から数十人程度と使われている様子があまりない。今回、運転範囲を拡大することで利用者がどのぐらい増えるのか、その辺がポイントか。第1、第2ターミナルへの運行範囲の拡張が待たれる。
NAVYAは自動運転レベル3仕様のアルマと、レベル4仕様のエヴォの2車種を展開しているので、そのうち切り替わっていくかもしれない。