東京23特別区の区議会議員選挙で一般に与党会派となっている「自民」と「公明」の合計得票率について、前回2019年選挙と比較してみた。2023年5月21日に実施された足立区議会議員選挙でも傾向は変わらず、7・8%ポイントも減少。これで統一地方選と合わせて22区で減少ということになった。内訳は22区中16区では5%ポイント以上、2区では10%ポイントを超す減少となった(2023/05/23)。
※参考値として葛飾区議会議員選挙分を追加(2023/10/17)。
調査概要
前回統一地方選挙の区議選(2019年)と今回の区議選で、有効投票に対する自民党と公明党候補の合計得票率の低下が中央区と江東区で大きかったので、23特別区について調べてみた。各区選挙管理委員会のHPの発表資料をまとめた。
結果 足立区議選の結果は・・・
・足立区の自民+公明の得票率は ▲7・8%ポイント(52・1%に低下)。
・有効投票数は約7000票増加しているにもかかわらず、自民は約1万票、公明は約8000票減らしている。
・2019年より自民党と公明党候補の得票率の合計が増加した区はなかった。
・区議選を実施した22区全てで自民党と公明党候補の得票率の合計は減少していた。
減少率 上位5位
千代田区 ▲17・9%ポイント(41・6%に低下)
中央区 ▲10・1%ポイント(39・4%に低下)
墨田区 ▲ 9・9%ポイント(50・0%に低下)
板橋区 ▲ 9・1%ポイント(46・5%に低下)
杉並区 ▲ 8・9%ポイント(30・0%に低下)=23区で最低
・・・
江戸川区 ▲ 2・9%ポイント(51・4%に低下)=23区で最高
※葛飾区 ▲ 6・3ポイント(42・5%に低下)=2017年と2021年選挙の比較
23特別区の「自民」「公明」の得票率変化
①自民の得票率変化
・5%±2%ぐらいの減少幅に集中している。
・千代田区が飛び抜けて減少幅が大きかった。
※自民の減少幅は1・3%。23区では2番目の低さ(比較選挙は2017年と2021年)
②公明の得票率変化
・公明で減少幅が特に大きかったのは足立区の▲4・4%(22区中1位)。
・葛飾区の公明の減少幅は▲5・0%(23区最大だが、比較選挙が2017年と2021年なので参考)
参考 自民党擁立候補の1/3が落選(NHK)
・足立区議選で自民党擁立候補19人の1/3にあたる7人が落選
・区議会第1党は公明党に。
・れいわ、参政党も初議席獲得
・投票率は2019年比0・1ポイント下がって42・79%
感想・まとめ
この傾向は統一地方選の一過性のものではないね。
維新の得票率は調べていないが、気が向いたら調べてみようかな。