2025年6月22日に実施された東京都議会議員選挙で、与党3会派「都民ファーストの会」と「自民」と「公明」の合計得票率について、前回2019年選挙と比較してみた。プラスは北区と文京区のみで、海に面した江戸川、江東、港、品川、大田では20%ポイントを超える大きな減少となった(2025/06/23)。
都議選の結果
調査概要
前回都議会議員選挙(2021年)と今回2025年の選挙で、東京23区について有効投票に対する都民ファーストの会と自民党、公明党候補の与党会派の合計得票率についてまとめた。
与党3会派の合計得票率は大きく減少
前回与党3会派で87議席だったものが、今回は71議席に。自民12議席、公明4議席の減少。
与党会派(都民ファースト、自民、公明)の合計得票率を示したのが冒頭の図。
例えば前回30%の得票率が今回20%になった場合、−10ポイントと表記した。
プラスとなったのは
文京区 +5・11(ポイント、以下同じ)
北区 +2・05
残り21区はマイナスで、
目黒区 −45・15
江東区 −39・38
江戸川区 −33・54
が目立った。目黒区は半減か。
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中央区は −0・22だった。
自民の得票率は大幅に減少、都民ファーストはわずかに減少か
裏金問題で自民非公認となった6候補(うち5人が23区内)が無所属に回ったとはいえ、全般的に与党会派の不調が目立った。上の図は、都民ファーストの会と自民党の得票率の変化を前回2021年選挙と比較したもの。赤がプラス、それ以外はマイナスで、緑から青になるほどマイナス幅が大きいことを示す。
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個別に見ると、都民ファーストの会の得票率は中央区を含め5区でプラス、18区がマイナスとなったが、全般にオレンジが多く、マイナス幅は10%ポイント以下となっている場所がほどんど。厳しい戦いだったが、結果はまあまあといえそう。
一方、自民は薄い黄色や緑、青などもまじり、荒川区を除く22区でマイナスとなっている。また自民非公認となった議員がいる選挙区の得票率が大きく下がっていることがわかる。特に江東区では自民の得票率は31ポイントも減っていた。
過去最低議席を下回る結果につながった要因の一つだろう。
共産と立憲民主
共産は20区に擁立し、全ての選挙区で得票率はマイナスとなり、5ポイント前後の減少が目立った。立民は17区のうち5区がプラス、12区がマイナスとまあまあか。
その他会派の影響
その他会派(与党3会派と共産、立民、無所属を除いた会派)の影響も無視できない。
北区ではマイナスとなったが、その他22区では概ね10ポイント〜20ポイントぐらいの得票がその他会派に上乗せされていた。
5%ほどの投票率上昇分が大きく影響したとみることもできる。
感想・まとめ
自民、公明は大きく、共産はそれなり、都民ファーストと立民は少し得票率を下げ、国民や参政を含む「その他会派」や無所属に流れたというのが今回の構図ではないかな。
次は参議院選挙、どうなるか。