JAXA(宇宙航空研究開発機構)が開発中の次世代ロケットH3の試験機1号機による人工衛星の打ち上げ中止の様子を振り返る。2023年2月17日の午前11時前、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられる予定だった。メインエンジンに点火したものの、固体ロケットブースターに点火しなかったことが主因だろうか。リフトオフ時刻の2秒後にはメインエンジンの出力を下げたことが画像から確認できた。すごいね(2023/02/17)。
- H3打ち上げについて
- 止まったカウントダウンシーケンス(抜粋)
- 参考 飛行計画
- 参考 海面落下時間
- 参考 H3で打ち上げられる先進光学衛星「ALOS-3」について
- 参考:H3ロケット試験機1号機
- 感想・まとめ
- 参考
- www.rocket.jaxa.jp
H3打ち上げについて
打ち上げ日時 2023年2月17日
午前10時37分55秒〜10時44分15秒(日本標準時)
打ち上げ場所 鹿児島県の種子島宇宙センター
打ち上げ衛星 先進光学衛星(ALOS-3)
止まったカウントダウンシーケンス(抜粋)
打ち上げ60秒前
10秒前 発煙
6・3秒前 LEー9エンジンスタート
0・4秒前 SRB-3点火せず
0秒前 リフトオフ メインエンジンに点火しているがSRB−3には点火していない
2秒後 メインエンジンの出力が急速に低下。カットオフしたと思われる。
48秒後 画面上部に「1ST STAGE ENGINE CUTOFF」の表示
打ち上げ中止
参考 飛行計画
0分00秒 打ち上げ
1分56秒 固体ロケットブースター分離
3分31秒 衛星フェアリング分離
4分56秒 第1段ロケット燃焼停止
5分03秒 第1段・第2段分離
6分15秒 第2段ロケット燃焼(第1回)
16分42秒 衛星分離
参考 海面落下時間
固体ロケットブースター 約5〜9分後
衛星フェアリング 約11〜24分後
第1段ロケット 約17〜33分後
第2段ロケット 約131分〜189分後
参考 H3で打ち上げられる先進光学衛星「ALOS-3」について
・地球観測衛星「だいち」の3号機。
・観測幅 直下70キロ、地上分解能 直下80センチ
・地上分解能は約3倍向上
白黒2・5m→80センチ/カラー10m→3・2m
・観測波長帯 4波長→6波長
・災害対応観測モード(直下以外の観測、60°の範囲で姿勢変更可能)
参考:H3ロケット試験機1号機
・全長 57m
・重量 422トン(人工衛星除く)
感想・まとめ
成功して欲しかった。
あれだけの大出力のエンジン、2秒で止まるもんなんだね。
・・・
全部台無しにはなっていない。
SRB−3に着火しなかった問題の解決はしっかりして、次こそ成功を。
今回は失敗にカウントされるんだろうね。
・・・
追記:JAXA広報「打ち上がっていないので、現段階で失敗とは判断できない」
へえ。
参考
www.rocket.jaxa.jp