資源エネルギー庁が公表した2026年4月末現在の石油備蓄の量は、国家備蓄が126日分、民間備蓄が84日分、産油国共同備蓄が1日分だった。国家備蓄は3月末の146日分から20日分減少し、石油備蓄全体では233日分から210日分と1割ほど減ったことになる(2026/07/01)。

石油備蓄について

資源エネルギー庁の「石油備蓄の現況」という資料をグラフ化してみた。
国家備蓄は3月末の146日から126日に減り、民間備蓄は81日から84日に増加した。最新の推計値も公表されていて、6月末時点で国家備蓄は106日まで減っている。
参考:時系列を追うと・・・
2026年3月16日
民間備蓄義務量の15日分の引き下げを実施
期間 3月16日から当面1カ月間
70日分→55日分に(石油備蓄法第7条第3項に基づく)
国家備蓄石油の譲渡
3月24日
国家備蓄石油 1カ月分の放出決定(3月26日以降順次)
※国家備蓄放出は制度創設から2回目
4月15日
国家備蓄石油 約20日分の放出決定(4月16日以降順次)
民間備蓄義務量の引き下げ維持
※原油の大半について5月以降は大体調達可能とアナウンス
4月24日
国家備蓄石油 約20日分の放出決定(5月1日以降順次)
5月15日
国家備蓄の放出はしない(6月に必要な原油確保の見通しがたった)
民間備蓄義務量の引き下げ維持
もともとは民間備蓄しかなかった

1972年 民間企業による備蓄開始
1978年 国家による備蓄開始
感想・まとめ
先月=3月は国家備蓄が減っておらず、民間備蓄が減少したのが目を引いたが、4月に入り国家備蓄の減少が始まった。6月末の推計値を見るとその後も国家備蓄の減少が続いたことが明確になっている。
・・・
3つのシナリオで石油備蓄の枯渇を試算した野村総研のコラムがあった。楽観シナリオで2028年夏、悲観シナリオで2027年3月に枯渇するという内容。
①標準シナリオ 2027年10月に枯渇
2026年5月に代替ルートを通じて従来の60%の原油調達、その後維持
②楽観シナリオ 2028年7月に枯渇
2026年8月までに従来の75%まで調達拡大、その後維持
③悲観シナリオ 2027年3月に枯渇
2026年9月までに従来の25%まで調達縮小、その後維持
原油の需要抑制策の必要性と石油備蓄枯渇シミュレーション(野村総研)
石油備蓄の枯渇が迫ると、燃料や電力需要への規制が入る可能性が高まる。備蓄の減少による暮らしへの影響が顕在化するのは近いかもしれない。影響がどのような形で現れてくるのかに注目したい。