東京都心部のマンション価格が高騰を続ける中、新宿区が2026年3月25日、「大規模な分譲マンションの短期売買の抑制に係る取り組み」を発表した。新宿区は市街地再開発事業等の大規模マンションを計画する事業者に、価格高騰につながる取引を抑制する対策を求めるための要項を策定した。内容を確認しておく(2026/05/07)。

新宿区の要綱概要
対象
以下の制度を適用し、区分所有を予定する住戸数の合計が100以上の大規模マンションを新築する開発事業
・高度利用地区/特定街区/再開発等促進区を定める地区計画/高度利用型地区計画(提案型)/都市再生特別地区/総合設計
事業者に求められる内容の概要
・短期転売の抑制対策の届け出
・短期転売の抑制対策に係る協議、必要に応じた抑制対策の改善
等
その他
施行 2026年4月1日から
参考:千代田区のマンション転売規制
・2025年7月 千代田区が国や東京都、業界団体に「引き渡し後5年間の転売禁止特約」導入を要請
・2025年11月 不動産協会が対応方針をまとめた
対応方針
・新築物件の引き渡し前の転売禁止が盛り込まれている
・契約者による転売が発覚した場合、不動産事業者は契約解除、手付金の没収可能
・すでに主要な加盟者に通知済み。近く公表する
・契約から引き渡しまでの間の転売禁止を購入希望者に説明することや、違反時の契約解除、手付金没収を重要事項説明書等で知らせることを盛り込む
・方針に強制力はなく、対応を取るかどうかは各社判断
具体的な動き
三井不動産は「セントラルガーデン月島 ザ・タワー」で物件購入者が引き渡し前に転売活動をした場合、手付金没収や契約解除の方針を購入希望者に通知
この辺まではどらったら!!(#2456)で触れていた。
感想・まとめ
新宿区にも広がった形か。明確に短期転売をターゲットにしたものだが、抑制対策といわれても、どんな対策が可能なのだろうね。
・・・
千代田区が区内の新築物件について引き渡しから5年間転売ができないようにする特約の導入を求めていたが、財産権の関係で困難だと聞いた。
新宿区議会では短期転売が特にテーマになった様子は確認できなかった。日刊工業新聞(参考リンク)の報道によると、新宿区は「実需に基づかない取引は好ましくない」としていて、短期転売には否定的な立場だ。
特に都心区では短期売買抑制をテーマとした動きがどうなるのか、注目しておきたい。