JR東日本が2024年度の1日あたりの旅客輸送密度*1が2000人未満の路線名と区間を公表した。JR東日本管内では営業係数が2万を超える区間が2020年度同様に残っていた。首都圏では3路線4区間がピックアップされた。久留里線については部分廃線日の発表待ちという状況のようだ。2020年度を扱った3年前のエントリーとほぼ変わっていない(2025/10/27)。
利用者平均2000人/日未満の区間について

首都圏では3路線の4区間が該当(カッコ内は2020年度データ)
・久留里線 久留里〜上総亀山
営業係数 6694(17074)
・久留里線 木更津〜久留里
営業係数 1253(1367)
・内房線 館山〜安房鴨川
営業係数 1541(2020年度は館山〜勝浦で係数1368だった)
・鹿島線 香取〜鹿島サッカースタジアム
営業係数 949(1281)
参考 2020年度営業係数が1万超は4路線
営業係数は100円の収入を得るのにかかる費用を示す。
以下は100円の収入を得るのに10000円以上の費用がかかる路線
①22360 陸羽東線 鳴子温泉〜最上 (2024年度)
②10649 津軽線 中小国〜三厭 (2024年度)
③10460 飯山線 戸狩野沢温泉〜津南(2024年度)
④10080 花輪線 荒屋新町〜鹿角花輪(2024年度)
参考 2024年度収支ワースト3
①55億1400万円 赤字 羽越本線 村上〜鶴岡
②34億3100万円 赤字 奥羽本線 東能代〜大館
③28億8200万円 赤字 羽越本線 酒田〜羽後本荘
感想・まとめ
3年前のエントリ(2020年度)との比較でみたが、実質的に2020年度と2024年度に大きな差はなかった。つまり営業係数の悪い路線は悪いままという状況。
久留里線の部分廃止の日程発表は秒読みか
千葉県内のJR久留里線(久留里〜上総亀山)については、2024年11月にJR東日本が列車運行の取り止め方針を発表している(千葉日報)。
君津市のホームページなどを見ると、地域交通の代替手段について住民への提案と説明がされていて、いよいよ廃線時期の発表が秒読みとなっているように思う。
・・・
地元千葉県君津市のスタンスはどうかというと、2025年6月議会で存続を望むとみられる議員からの質問に、市の立場は「JRの方針で、バス転換により責任は果たしている。市はより利便性の高い交通網の構築を目指す」というものだった。
(君津市議会 2025年6月定例会 6月9日より)
厳しいけど、それしかないんだろうね。
終点の上総亀山駅の時刻表(2025年10月現在)

※結構運行してるなあと思ったら、運転日注意(◆)がかなりあって、必ず運行するのは上り9本となっていた。始発0600、運行がないのは11時台、13時台、20時台。最終は2114。木更津には1階の乗り換えで2223着。
参考リンク等
*1:一定の区間を1日あたりどれくらいの人が利用しているかを示す指標。平均通過人員とも