どらったら!!

東京都中央区、江東区の臨海部を中心としたメモ。独自の情報を除いては、報道ベースではなく、発表主体の情報をベースに書くことを基本にしています。最近はゲリラ的な花火大会情報も提供。

#2410 新金線旅客化で鉄道・LRT化断念 BRT導入、全線専用道化目指す 葛飾区が骨子案

東京都葛飾区は2025年9月24日の区議会委員会で、新小岩と金町を結ぶ貨物線を使って旅客を輸送する「新金線旅客化」について、事実上のLRT・鉄道による整備の断念を明らかにした。整備骨子案で「道路整備」を明記しBRT化による整備方針となった。段階的整備としていることから、一部一般道を通るルートで開始し、将来は全線専用道とすることが示唆されている。まだ事業化に届くかはわからない(2025/08/12)。

新金貨物線の旅客化ルートと検討中の専用道路=どらったら!作成

新金貨物線旅客化について

葛飾区

求められる機能

定時性/速達性/輸送力/シンボル性/利便性・快適性/環境課題への対応

公表された「新金線を利用した新たな交通システム整備構想」骨子案

葛飾区

要点は

・新金線の複線用地に専用道を整備する交通システムを構築する=鉄道・LRT断念

・一般道路を走行する段階的整備を優先的に検討、早期実現を目指す

・公設型上下分離方式(区が専用道、駅、車両を整備・保有、民間・3セクが運行

・早期に事業化計画の策定に着手する

旅客化の方向性に関する議論(庁内検討委員会)

葛飾区

・速達性/定時性 ケースA~Eが優位だが、課題解決に相当程度の期間が見込まれる

・事業性     ケースE/Fが優位

・早期実現性   ケースFが優位 所要時間短縮、定時性確保に向けた検討必要

新金線を活用した新たな交通システム整備構想の策定

・複線用地に専用道を整備する新たな交通システムを構築

課題解決までの間、北側区間は一般道路を使用する段階的整備について優先検討

・定時性、速達性確保に向けた専用道整備、高頻度運行、シンボル性のある施設や車両、運行管理システム導入など

葛飾区

・「段階的整備」:骨子の範囲では

 ケースF(一部一般道使用)で開始→ケースE(全線専用走行空間)と考えるのが自然だろう

今後のスケジュール

2025年12月 整備構想策定(議会委員会報告)

参考 検討された6つの整備手法

ケースA〜DはLRT車両を使う案、ケースEとFは連節車両(BRT)を使う案となっている。

使用車両イメージはLRTか連接車両(BRT車両)

葛飾区

貨物線を旅客線も走行するケース

ケースA 貨物線を旅客線も走行するケース 高架区間2・8キロ

ケースB 貨物線を旅客線も走行するケース 高架区間1・4キロ

貨物線の横に新たに線路を整備

ケースC 貨物線の横に新たに線路を整備 高架区間2・8キロ

ケースD 貨物線の横に新たに線路を整備 高架区間2・2キロ

貨物線の隣に新たに専用道路を整備

ケースE 貨物線の隣に新たに専用道路を整備するケース 高架区間1・9キロ

ケースF 貨物線の隣に新たに専用道路を整備するケース 高架区間 なし

参考 ケースEとケースFについて

葛飾区

 ケースFは、新小岩駅から高砂踏切付近までは既存線路と並行する専用道路を走行し、そこからは一般道路に出て金町駅北口に至るというルート。実現可能性は一番高そう。ケースEはケースFの一般道区間を高架化するものと考えていい。

感想・まとめ

LRT導入は困難か、という記事2025年8月に出した直後に、鉄道断念という報道があった(末尾リンク)。

骨子案の内容はBRTによる整備を進めるというもので、ルート南側を新金線の複線化用地を専用道として整備、北側を一般道路を使って運行開始(ケースF)を目指す。段階的といっているので、高架化による全線専用道化(ケースE)を将来の課題とする内容といっていいだろう。

 結果として鉄道・LRTによる整備を事実上断念という意味になる。

dorattara.hatenablog.com

 地域交通システム構想で難しいのはなんといっても事業性の確保。加えてBRTだと運転手の確保も大きな課題になる。ただ、人口減少が進んでいくことを考えると、始められるタイミングは限られるだろうし難しいところだね。お金がかからないところで、地域住民以外の利用者を引き込む仕掛けが必要になってくるのではないかな。

参考リンク等 

www.yomiuri.co.jp

 葛飾区議会 2025年9月24日開催分資料