2025年6月13日、東京都が2025年度版の国の施策と予算に対する提案要求を公表している。前年度版との比較では、有楽町線と南北線の延伸事業化と、臨海地下鉄新線の間に、多摩都市モノレール延伸が割り込んできたという点が目立った(2025/06/13)。
2026年度提案要求「都市鉄道ネットワーク等の強化」より
2番手 事業化路線となった「東京8号線」「品川地下鉄」
4番手 臨海地下鉄
というオーダーになった。
東京圏の都市鉄道のあり方を提示=変化なし
2016年4月の交通政策審議会答申に位置付けられた路線の実現に必要なこと
・事業主体
・収支採算性
・技術的な課題への対応等
東京都の対応
「事業化に向けて検討などを進めるべき」とされた路線について事業化への検討実施
2018年 鉄道新線建設等準備基金創設
2025年3月 「2050東京戦略」で各路線の取り組みの方向性を示した
多摩都市モノレールの延伸について
2025年3月 都市計画決定
2025年5月 軌道法に基づく特許取得
新空港線について
2025年4月 整備・営業構想が認定を受け、事業化に向けた手続き実施中
臨海地下鉄について
・国が参画した事業計画検討会で事業計画の策定に向けた検討進む
・2022年11月 概略ルート、駅位置を含めた事業計画案
・2024年1月 鉄道・運輸機構と東京臨海高速鉄道とともに事業計画の検討を行うことで合意
世界から人や企業、投資を呼び込み東京都臨海部と区部中心部をつなぐ基幹的交通基盤としての役割を担うことを期待
・2040年までの実現を目指す取り組みとしてまちづくり戦略に位置付け
・2024年8月 「駅とまちとの連携に関する検討の場」を設置
・2024年11月 「都市鉄道整備の開発利益の還元策等に関する検討会設置」
・早期事業化に向けた検討を進めている
具体的要求内容
(東京8号線延伸、品川地下鉄)=事業着手段階に
事業着手した東京8号線延伸、品川地下鉄は、事業進捗に合わせた財源確保など必要な措置を取ること
(多摩都市モノレールの延伸)=単独項目(新規)
2025年3月に都市計画決定した多摩都市モノレールの延伸(箱根ヶ崎方面)については事業進捗に合わせた財源確保など必要な措置を取ること
(臨海地下鉄)=単独項目、変化なし
答申371号に位置付けられた臨海地下鉄は早期事業化に向けた計画案のさらなる深度化と事業スキームの検討への協力や財源確保などに向けて必要な措置を取ること
参考 2025年度提案要求
2番手 事業化路線となった「東京8号線」「品川地下鉄」
3番手 臨海地下鉄
感想・まとめ
結構更新されたところは多い。
進捗が目立ったのは、事業着手となった有楽町線延伸部、南北線延伸部のほか、項目順では臨海地下鉄より「上位」となった多摩都市モノレール(箱根ヶ崎方面)と新空港線。このテーマはことしもいろいろな動きがありそう。