どらったら!!

東京都中央区、江東区の臨海部を中心としたメモ。独自の情報を除いては、報道ベースではなく、発表主体の情報をベースに書くことを基本にしています。最近はゲリラ的な花火大会情報も提供。

#2213 足立区デマンドタクシー(23区初!)が本格運行へ 2025年4月1日

足立区内の交通不便地域解消事業、足立区デマンドタクシー(足タク)が2025年4月1日から本格運行に移行する。足タク事業は2024年6月にスタートし、9か月ほどの実証運行を経て、本格運行入りとなった。足立区ではコミュニティバス路線の廃止や縮小が相次いでいて、これに変わる交通機関として機能するか注目される(2025/03/05)。

足立区

足立区デマンドタクシー、愛称「足タク」

移動ルート 自宅と乗降スポット/乗降スポット間のいずれか

特徴 通常のタクシー料金より安価

実証運行を終了、2025年4月1日から本格運行に移行

 

実証実験概要

期間 2024年6月17日〜2025年3月31日

運行時間 0800−1700

受付時間 0750−1630

利用方法 利用直前に協力タクシー会社に電話

利用上限 1人につき、月8件まで(全て往復の場合4往復まで)

一般(割引対象者以外)利用料金(通常運賃+迎車料金):

 2000円未満→500円

 2000円以上→1000円

協力会社 4社

そのほか 利用者登録が必要

利用の流れ

利用者登録

利用者登録が可能な人

 足立区入谷1〜9丁目、鹿浜地区町会・自治会連絡協議会館内に居住、足立区に住民登録がある人

・区役所で登録申請し、登録証受け取り

・オンライン申請し、郵送受け取り

利用について

・電話で利用予約

・タクシー到着後、利用者登録証を運転手に提示し乗車

・目的地に到着したら運転手に利用料金を現金で支払う

※細かい利用方法は末尾「参考リンク等」から

乗降スポットは30箇所

足立区

参考 足立区2025年度予算は800万円

足立区

参考 足タクアンケート調査結果

足立区

・運賃設定   「満足」「やや満足」が75%

・全体の満足度 「満足」「やや満足」が80%

足タクアンケート結果

参考 コミュニティバス「はるかぜ」の一部運行終了(足立区)

廃止前(2024年3月末)

はるかぜ路線図、運行終了対象は3,7,10号、一部区間終了は11号=足立区

廃止後

運行終了後の路線図=足立区路線図に加筆、どらったら!作成

・足タクの導入エリアは区北西部の3号線廃止ルートの周辺ということがわかる。

参考 実は難しいデマンド交通

・規模の経済が働きにくい=利用者が増えても収支率が高まるとは限らない

部分最適は目指せるが多様なニーズ、空間の全体最適は困難

・提供エリアの面積が概ね35平方キロを超えると、個別輸送よりも走行距離が長くなるケースが卓越する

・利用者が増えると「早い者勝ち」が課題になる

などなど

地域公共交通に係る行政連絡会資料より(2024年11月、東京都)

感想・まとめ

実証実験期間のアンケートでは利用者負担額、足タク全体のそれぞれについて、「満足」「やや満足」という評価が80%近くに達していた。足立区の年間事業予算は800万円ということで、中央区が毎年2億円の赤字を出している「江戸バス」のことを考えると財政負担は極めて軽い。需要次第ともいえるが、財政負担の軽さから他区での導入検討が進むかもしれない。

参考リンク等

www.city.adachi.tokyo.jp