バス運転手不足の対策の一環として、2024年秋以降に行われる完全キャッシュレスバス(現金決済ができないバス)の実証運行路線が発表され、東京BRTが選定された。運行開始予定は2024年12月16日。経済効果は1万人の運転者不足に対し2000人分程度年間給与に匹敵すると試算していて、バスの経営改善には重要な意味を持つという位置付けだそうだ(2024/08/31)。
- 東京BRTが完全キャッシュレスバス実証路線に選定
- 参考 海外の完全キャッシュレスバス
- 参考 完全キャッシュレスバス運行の趣旨
- 参考 制度面の整備
- 進め方について
- スケジュール
- 感想・まとめ
- 参考リンク等
東京BRTが完全キャッシュレスバス実証路線に選定
・事業者の申請に基づき18事業者、29路線を選定
東京BRT=キャッシュレス決済比率が高い路線として選定
対象路線
新橋〜晴海フラッグ(選手村ルート)
運行開始予定
2024年12月16日
参考 海外の完全キャッシュレスバス
参考 完全キャッシュレスバス運行の趣旨
・深刻な運転者不足、2023年度には減便対象になった路線の減便割合が2割程度に達し、バスネットワークは危機的状況
・赤字事業者は9割近い。バス事業者の経営努力だけでは解消困難な課題が存在
・課題克服に向けてバス事業者の経営改善と体力強化を図ることが必要で完全キャッシュレスバスの推進は重要
・完全キャッシュレス実現の効果は、2023年度で1万人不足する運転者の平均給与約1900人分に当たると試算され、バス路線の維持・充実に大きな効果が期待できる
・実現には利用者の理解醸成が必要。利用者の影響の小さい路線を中心に実証運行を進める。
参考 制度面の整備
完全キャッシュレスバス運行を可能とするため、バス事業者が運賃、料金の支払い方法の限定などを可能とする標準輸送約款について所定の改正を行う(2024年8月30日一部改正)
①乗車券類の発売に際する支払い方法を指定できる規定の新設
②乗車券を所持せず乗車した際の支払い方法を指定できる規制の新設
進め方について
18事業者29路線を選定。
①利用者が限定的な路線(空港・大学・企業輸送路線等)
②外国人や観光客の利用が多い観光路線
③様々な利用者がいる生活路線で、キャッシュレス比率が高い路線
④自動運転など、他の社会実験を同時に行う路線
スケジュール
○2024年
7〜8月 候補路線の公募、選定、公表、標準運送約款の改正、ガイドライン策定
8月ごろ 国や事業者による実証運行の利用者への通知
11月ごろ 実証運行開始
12月16日 東京BRTで運行開始予定
○2025年
3月ごろ 検証結果公表
4月以降 さらなる実証運行の推進
感想・まとめ
東京BRTさん、応募して選定されました!
先進バス事業という看板もあると思うので、こういった取り組みには積極的に参加してほしいと思う。
完全キャッシュレスになると、車内でチャージというのもできなくなるのだろう。 運賃箱も現金を取り扱わなくなれば相当な簡素化ができそうだし、晴海ライナーさん、東京BRTさん、この際、応募してみてはどうでしょう?
#2038 2024年11月以降、「完全キャッシュレスバス」運行開始へ 公募で選定、10路線程度 東京BRTさん、ぜひ! - どらったら!!