晴海フラッグのまちびらきをにらんだ江戸バス(南循環)のルート改定素案が発表されたが、逆回りルートの運行など、江戸バスの課題に対する対応方針案が併せて判明した。
始発、終発時間や運行間隔の短縮など6つの課題に対する対応方針案を見ておく。今回の会議で検討対象となるのは、南北循環の乗り継ぎと晴海地区の延伸など。逆回り便や始発・終発便に関する事項は深堀されることはなさそう(2022/07/29)。
江戸バスの課題と対応方針
課題1 運行時間の改善(始発・終発時間の変更、運行間隔の短縮)=不可
対応方針案
運転手の労働環境や江戸バス需要などの動向を見つつ、必要に応じて検討に着手
現状
・労働環境の制約が厳しくなる。運行時間の延長実現には運転手の確保が必要。運転手不足、収支状況から早期の実現は困難
・サービスレベル(運行頻度)は適切
課題2 逆回りルートの運行=不可
対応方針案
将来的に道路状況の変化や新たな開発があった段階で、必要に応じて検討に着手
現状
・一方通行など交通規制状の制約で、現状のルートの逆回り便の運行は難しい
・現在と大きく離れたルートになり、運転手の確保が必要となる
課題3 南北循環の乗り継ぎ改善=今回検討
対応方針案
乗り継ぎ時間の満足度が低いことから、現状のルートへの影響を考慮して検討
現状
・新川において北循環と南循環の乗り継ぎ距離が離れているので改善が必要
課題4 銀座地区のアクセス改善=不可
対応方針案
将来的に他の公共交通機関による移動が困難となるなど、必要性が高まった段階で、必要に応じて検討に着手
現状
・銀座地区は鉄道や路線バスのアクセス性が高い。既存公共交通で担うことが可能
※中央区内のほとんどの地区から鉄道か路線バスで直接アクセスすることが可能。銀座地区と他地区を結ぶ公共交通は充実している。
課題5 晴海地区へのルート延伸=今回検討
対応方針案
2024年度の街開きに向けて検討
現状
・晴海まちびらきに伴い新たなルートが必要
課題6 本石町三丁目停留所の移設
(省略)
感想・まとめ
次の会議は年末以降に予定されているらしい。その場で詳しいルート案が出てくるだろう。詳細なルート案が出て来れば、もっとイメージしやすくなると思う。
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江戸バスって、路線バスのような拠点間公共交通とは少し違う。
下流側の拠点施設へのアクセスには使えるが、それ以外の使い勝手は良くない。ルートはくねくねするし、時間もかかるしと、使う人を選ぶバスだと思う。 利用者側に現状のルートでうまく使いこなすことが求められるやや「上級者向け」のバスといえるかもしれない。
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一方通行路を多く通ることや収支が極めて厳しい状況にあることから、増便やルート変更も困難というのが実情。ただ、中央区内の公共交通不便地域をカバーするために走らせている一面があって晴海地区のルート延伸が今回の検討課題となっているのだと思う。
次の会議までに、意見があれば中央区に物申しておくべきだろうね。