大田区が2022年度予算案を発表した。新空港線(蒲蒲線)の整備関連に約11億円を計上。うち10億円は新空港線整備基金への積み立てとなっている。中身は3セク設立をアピールするもので、以前と変わっていない(2022/02/14)。
新空港線関連の2022年度予算額(案) 大田区
11億8574万8000円(うち整備基金10億円)
主な内容
整備主体となる第3セクター設立に向けた関係者間の合意形成
広報啓発活動
事業を円滑に進めるための基金積み立て(10億円)
参考:事業概要
・営業主体 鉄道事業者
・整備主体 第三セクター
試算:営業主体が東急電鉄の場合(2016年大田区調査)
概算事業費 約1260億円
費用便益比 1・5
累積資金収支黒字転換年 31年
営業主体 東急電鉄
感想・まとめ
お、11億円!と思ったら、ほとんどは整備に向けた積み立てだった。
積み立て自体は2012年度からスタートしていて、2022年度の残高見込みは88億円。去年はなぜか基金が2億円ほど減っていた(80億→78億円)。
2021年度予算では単独の項目ではなく「鉄道・都市づくり関連事業の着実な推進」の中の小項目になっていて「新空港線、大丈夫か?」と思っていたが、2022年度は単独の項目に復活していた。
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正直、空港直結ではない新空港線はあまり目立たない。
3年前と比べると「第1期整備」という言葉が「整備案」という形になっていることが気になった(一部古い資料は「第1期」の表記がのこっている)。
新空港線は京急蒲田地下駅までの延伸で終わりなのかもね。乗り換えは可能だし。
次の節目は3セク設立だと思うが、営業主体が固まった時に設立の発表かな。
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次の交通政策委員会がいつ開かれるのか知らないが、人口減少とコロナによる鉄道利用の減少が鉄道事業の環境を劇的に変えてしまっているので、今後の需要予測モデルに大きな影響が出そう。あと10年ぐらいの間に事業着手まで行かないと、時間切れということもあるかもしれないよ。