どらったら!!

東京都中央区、江東区の臨海部を中心としたメモ。独自の情報を除いては、報道ベースではなく、発表主体の情報をベースに書くことを基本にしています。最近はゲリラ的な花火大会情報も提供。

#1154 現在の傾向が続くと2064年度に資金ショート 東京都中央卸売市場

11の中央卸売市場を開設する東京都が中央卸売市場経営計画案を発表した。安定的に事業継続ができるように策定したもので、計画期間は5年間。東京都が取り組む施策と財政計画を示した内容。この中で、売上高に応じて発生する使用料収入(売上高割使用料収入)について、これまでの減少傾向が続いた場合、2064年度に資金ショートが発生する見通しが示された(2022/02/02)。

長期収支と財政収支計画

 市場会計は2000年から2015年までは概ね収支均衡。2016年以降は豊洲市場移転関連経費増加で赤字。

・持続可能な市場経営のため遅くとも2040年代の市場会計で計上収支黒字化を目指す

・過去の傾向などに基づき、売上高割使用料収入が5年ごとに3%減少すると想定すると、2064年度に資金ショート発生

・各市場の取り扱い数量、金額を伸ばし、売上高割使用料収入が毎年5・5%ずつ増加させられれば、2049年度に計上収支が黒字化、資金ショートを回避できる

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長期収支

財政収支計画(2022年度〜2026年度)

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中央卸売市場

 一番下段、当年度末累積資金残の減り方に驚く。減価償却によるものらしい。この計画、売上高に応じた使用料収入が毎年5・5%増加するという「極めて楽観的」な見通しに基づく。

豊洲市場の機能強化の方向性

青果物市場

・多種多様な商品取引により、青果物流通の中核的拠点としての機能発揮

 基幹市場として商流、物流、加工など市場機能を維持強化する

水産物市場

・大量、多種多様な商品取引により、水産物流通の中核的拠点としての機能発揮

・全国的な需給調整に重要な役割を果たし、全国の取引における指標価格を形成

 基幹市場として商流、物流、加工など市場機能を維持強化する

感想・まとめ

 現状で5年で3%の減少傾向といおう使用料収入を、毎年5・5%増やし続けることがどの程度現実的なのかはわからないが、引き続き相当な苦境にあるのは間違いない。資金ショートが発生しそうになったら公的資金が投入される気がする。まあ、もうこの世にはいない将来だと思うけど。

参考 

www.shijou.metro.tokyo.lg.jp