築地市場の豊洲市場移転で、東京都が土壌汚染があると知りながら豊洲市場の土地を購入したのが違法だと住民が訴えていた裁判は最高裁で住民敗訴が確定した(2021/10/28)。
経緯
2011年
2012年
住民らが東京地裁に提訴。「土壌汚染の事実を知りながら不当に高い金額で購入した」との主張。土地購入時の知事、石原慎太郎元知事に578億円を賠償させるよう求めた
2017年
小池知事、石原知事に責任はないとしていた東京都の方針の見直し表明
ほぼ半年後、東京都は石原氏に法的責任を問うのは困難として裁判所に判断を委ねた
1審東京地裁 住民敗訴
2020年7月
「移転先は豊洲以外見当たらない状態。東京都は交渉の結果、土壌汚染対策費用の一部を東京ガスなどに負担してもらった上で購入契約。東京都の対応が不合理とは言えない」「購入は裁量の範囲内で石原知事に賠償責任はない」
2審東京高裁 住民敗訴
1審地裁判断を支持。
終審 最高裁第3小法廷(今回)
住民の上告棄却、住民側敗訴確定。
感想・まとめ
最高裁で判決が確定し、1つの節目を迎えた。
この話、もともと東京都は石原元知事の法的責任はないという立場だったのを、小池知事が就任するや、「方針見直し」と称して混乱させ、結局、法的責任は問えないとして、裁判所に判断を任せるような話になっていた。別の裁判では、不当に移転を遅らせたとして小池知事が訴えられていた。
残る晴海フラッグの土地の裁判はどうなるかな。